理屈を考えずに、とにかくガッチリつなぎ合わせる。
そういうやり方ではダメそうです。
加わる力に応じて対応したつなぎ方でなければなりません。
人と人の場合であれば、とにかく全てを知り尽くすとか、
完全に分かり合えるとか、そういう関係が必要だというわけではないのです。
プロジェクトを進めるにあたって、どの部分で理解し合えるか、協力し合えるかということが重要です。
別な部分で相違や立場の違いや趣味の違いなどがあったときに、
肝心のつなぎ合わせる部分でうまく強調できないというのでは、
プロジェクトを支える関係を築くことはできません。
その肝心な部分の接合方法がうまく行っていないにも関わらず、
ただただ人間関係を融和する方向に持って行きさえすれば良いという方策は、
成果に結びつきません。
すべてにおいて一致しない者同士が、協調すべき点で協調し合うための道具が、
実は会議やミーティングです。その場で、参加者同士のつなぎ合わせの仕組みを確認することを行う必要があり、それについての共通理解を得ることができると、メンバー全体がうまくシステムとして成立して、プロジェクトの成功へとつながっていきます。
構造の接合部との類推において付け加えることがあります。
それは必ずしも部分部分の接合部の性能だけを考えていても、全体としてうまく行かないかもしれないということです。
これは、接合部だけでなく、柱や梁の部材の性能についてもいえるのですが、
全体と部分の関係が、全体というものが単に部分を寄せたつめたものではないということです。
ある部分の性能が全体のことへの大きな影響を及ぼすこともあれば、
いくつかの部分の性能が劣っていても、全体として成り立つ場合もあります。
これについては、さらに踏み込んで書くべきことかもしれません。
2008年1月4日金曜日
2007年12月29日土曜日
接合部の重要性 その2
鉄骨構造の場合、
使われる鉄のほとんどは鋼鉄ですが、その鋼鉄い材料で、なおかつ壊れる直前も伸びながら耐えるという粘り強い性質を持っています。そういう鋼鉄を組み合わせて作る場合に、構造設計上、一番気にしなければならないのは接合部です。接合部もただ丈夫にすれば良いというものではなく、そこにどのような力が加わるかということに応じて接合方法や寸法を考えなければなりません。たとえば溶接をしてくっつけたりしますが、その溶接方法が重要です。手間はかかるがくっつけた部分を引き離そうとする力にしっかりと耐える突合せ溶接という方法と、手間は比較的かからず、板の裏表に溶接すればずらそうという力にはしっかり耐える隅肉溶接という方法があります。接合部において、これら2つの方法のどちらをどの部分に使うかということはとても大事な話で、それをいいかげんにすると、そもそも優れた構造材料である鉄骨の良さを十分に発揮させることができないまま、大きな力が加わったときには、接合部で破断することになってしまいます。
木質構造(木造)の場合
材料が木である場合には、強さも鉄の10分の1程度しかなく、割れなども生じることもある自然素材なので、以下に良い材料を用いるかということが重要であると思われるかもしれません。確かに材料そのものを良いものにすることは大事ではありますが、構造設計上、どこで耐力(どれぐらいまでの力に耐えることができるか)が決まるかというと、その多くは接合部で決まります。
木と木をつなぎ合わせて外れないようにするということは、結構大変で、いろいろな工夫を施す必要があります。継手(材と材を長手方向につなぐ箇所)や仕口(材と材が直角にくっつく箇所)の木材同士を留める方法があります。また、金物を使って留めつける方法もあります。いずれにせよ、それら接合部をかかる力に対して十分に耐えうるものにしなければ、構造物として成り立ちません。
良い材料を使うということも重要ですが、材料の持つ特徴を十分に活かしきるためには、
別々部材同士をつなぎ合わせる接合部の性能が重要で、その部分部分の性能が構造物全体の性能を決めることにもなります。
もの、ひと、こと、さまざまな要素を合わせて形ある物にしていくという、プロデュースをするという過程においても、同じことが言えます。
それぞれの素材のもつ特徴を活かしきるためには、接合部をどのようにするかということが非常に重要だということです。
では、プロデュースするという場合における接合部の性能というものは、どのようなものとして捉えれば良いのでしょうか?
その3に続く
使われる鉄のほとんどは鋼鉄ですが、その鋼鉄い材料で、なおかつ壊れる直前も伸びながら耐えるという粘り強い性質を持っています。そういう鋼鉄を組み合わせて作る場合に、構造設計上、一番気にしなければならないのは接合部です。接合部もただ丈夫にすれば良いというものではなく、そこにどのような力が加わるかということに応じて接合方法や寸法を考えなければなりません。たとえば溶接をしてくっつけたりしますが、その溶接方法が重要です。手間はかかるがくっつけた部分を引き離そうとする力にしっかりと耐える突合せ溶接という方法と、手間は比較的かからず、板の裏表に溶接すればずらそうという力にはしっかり耐える隅肉溶接という方法があります。接合部において、これら2つの方法のどちらをどの部分に使うかということはとても大事な話で、それをいいかげんにすると、そもそも優れた構造材料である鉄骨の良さを十分に発揮させることができないまま、大きな力が加わったときには、接合部で破断することになってしまいます。
木質構造(木造)の場合
材料が木である場合には、強さも鉄の10分の1程度しかなく、割れなども生じることもある自然素材なので、以下に良い材料を用いるかということが重要であると思われるかもしれません。確かに材料そのものを良いものにすることは大事ではありますが、構造設計上、どこで耐力(どれぐらいまでの力に耐えることができるか)が決まるかというと、その多くは接合部で決まります。
木と木をつなぎ合わせて外れないようにするということは、結構大変で、いろいろな工夫を施す必要があります。継手(材と材を長手方向につなぐ箇所)や仕口(材と材が直角にくっつく箇所)の木材同士を留める方法があります。また、金物を使って留めつける方法もあります。いずれにせよ、それら接合部をかかる力に対して十分に耐えうるものにしなければ、構造物として成り立ちません。
良い材料を使うということも重要ですが、材料の持つ特徴を十分に活かしきるためには、
別々部材同士をつなぎ合わせる接合部の性能が重要で、その部分部分の性能が構造物全体の性能を決めることにもなります。
もの、ひと、こと、さまざまな要素を合わせて形ある物にしていくという、プロデュースをするという過程においても、同じことが言えます。
それぞれの素材のもつ特徴を活かしきるためには、接合部をどのようにするかということが非常に重要だということです。
では、プロデュースするという場合における接合部の性能というものは、どのようなものとして捉えれば良いのでしょうか?
その3に続く
2007年12月28日金曜日
接合部の重要性 その1
プロデュースするというカタカナ用語を、これ以外の日本語に置き換えることは、なかなか困難なことです。生産すると置き換えることもピンときません。
私自身は、合わせるという言葉が置き換えのキーワードになると考えています。
プロデュースするということは、いろいろなものを合わせて新たなものをつくり出すことであると理解しています。
ものの合せ方にはいろいろあり、合わせるという言葉がつく言葉もいろいろあります。
重ね合わせる、つなぎ合わせる、組み合わせるなど。結構たくさんあります。
このブログでも、前に、ざっと思いつくだけでもこれぐらいはありますという書き込みを載せました。
いろいろな素材を集めて、それらを合わせて作り上げるというプロセスは、
建築の構造を形あるものにする上でも重要です。
建築をつくる部品のことを部材と呼びます。
鉄骨や木材などを柱(垂直な材)や梁(水平材)として用いるとき、
それぞれの部品を部材と呼びます。
鉄筋コンクリートは、鉄筋のまわりをコンクリートで覆って固めたものであるために、
一体式などといわれるもので、しっかりと作られたものであれば、柱と梁の継ぎ目などもありません。
しかし、鉄骨や木材で組み立てられるタイプの構造物には、それぞれの部材をつなぐ接合部が必ずあります。
構造設計をする上では、この接合部について考えることがかなり重要です。
(つづきは、いずれ、その2で)
私自身は、合わせるという言葉が置き換えのキーワードになると考えています。
プロデュースするということは、いろいろなものを合わせて新たなものをつくり出すことであると理解しています。
ものの合せ方にはいろいろあり、合わせるという言葉がつく言葉もいろいろあります。
重ね合わせる、つなぎ合わせる、組み合わせるなど。結構たくさんあります。
このブログでも、前に、ざっと思いつくだけでもこれぐらいはありますという書き込みを載せました。
いろいろな素材を集めて、それらを合わせて作り上げるというプロセスは、
建築の構造を形あるものにする上でも重要です。
建築をつくる部品のことを部材と呼びます。
鉄骨や木材などを柱(垂直な材)や梁(水平材)として用いるとき、
それぞれの部品を部材と呼びます。
鉄筋コンクリートは、鉄筋のまわりをコンクリートで覆って固めたものであるために、
一体式などといわれるもので、しっかりと作られたものであれば、柱と梁の継ぎ目などもありません。
しかし、鉄骨や木材で組み立てられるタイプの構造物には、それぞれの部材をつなぐ接合部が必ずあります。
構造設計をする上では、この接合部について考えることがかなり重要です。
(つづきは、いずれ、その2で)
2007年12月14日金曜日
仕上げと構造と見せ方
建築の構造体というのは、そのものを支えるために必要な物で、
目に見える形で設けられることもあれば、壁や天井などで隠されて見えないこともあります。
出来上がったときに、人目に触れるのは仕上げ材です。
住む人やその建物を使う人の満足度は、仕上げ材、その仕上げ材で囲まれた空間の質で決まります。
構造体は、建物を支えるための主役です。建物を支えるという観点からみると、仕上げ材は脇役です。
でも、人目に触れるという点からすると、仕上げ材が主役となり、構造体は脇役となります。
もちろん、構造体がしっかりと見える形のもので、それを見せることによるデザインが考えられている場合もあります。
構造体は、支えるという役割を果たすがために、安定感や安心感を与えることにつながります。
また、実際には安定していても、少し不安定であるかのような印象を与える方法もあります。
さらには、本当の構造材を隠して、仕上げ材があたかも構造体であるかのようなデザインも可能です。そのような場合には、感覚的に、軽々と支えていると見える構造体が実は仕上げ材にすぎず、実際の構造体は、それとは違うものが見えない形で設置されます。
何かプロジェクトを実施するときには、プロジェクトそのものを進行させるためのさまざまな段取りが必要となります。これが構造体にあたります。実際のプロジェクトでは、表向きの結果が現れます。これが仕上げ材にあたります。
この段取りと結果の関係は、構造体と仕上げ材の関係に似ています。
隠すか見せるか、実際には構造体でないものを構造体であるかのように見せるか、などの
さまざまな場合が考えられます。
段取りを見せることで、そのイベントなりプロジェクトの中身を直接みせる方法
段取りを一切見せずに、表面上の姿のみ見せる形で実現させる方法
実際の段取りは見せずに、表向きで段取りに見えるものを演出する方法
いろいろな形が考えられます。
まとめ
建築の構造体にしろ、プロジェクトの段取りにしろ、
本体を支える仕組みというかからくりというようなものは、
すべてを隠す、堂々と見せる、一部見せる、
実際の仕組みは隠しておいて表面上見せるための仕組みめいた形をつくる
というように、さまざまな見せ方があります。
どの見せ方が一番良いかということを常に問いながら、設計や計画を進める必要があります。
目に見える形で設けられることもあれば、壁や天井などで隠されて見えないこともあります。
出来上がったときに、人目に触れるのは仕上げ材です。
住む人やその建物を使う人の満足度は、仕上げ材、その仕上げ材で囲まれた空間の質で決まります。
構造体は、建物を支えるための主役です。建物を支えるという観点からみると、仕上げ材は脇役です。
でも、人目に触れるという点からすると、仕上げ材が主役となり、構造体は脇役となります。
もちろん、構造体がしっかりと見える形のもので、それを見せることによるデザインが考えられている場合もあります。
構造体は、支えるという役割を果たすがために、安定感や安心感を与えることにつながります。
また、実際には安定していても、少し不安定であるかのような印象を与える方法もあります。
さらには、本当の構造材を隠して、仕上げ材があたかも構造体であるかのようなデザインも可能です。そのような場合には、感覚的に、軽々と支えていると見える構造体が実は仕上げ材にすぎず、実際の構造体は、それとは違うものが見えない形で設置されます。
何かプロジェクトを実施するときには、プロジェクトそのものを進行させるためのさまざまな段取りが必要となります。これが構造体にあたります。実際のプロジェクトでは、表向きの結果が現れます。これが仕上げ材にあたります。
この段取りと結果の関係は、構造体と仕上げ材の関係に似ています。
隠すか見せるか、実際には構造体でないものを構造体であるかのように見せるか、などの
さまざまな場合が考えられます。
段取りを見せることで、そのイベントなりプロジェクトの中身を直接みせる方法
段取りを一切見せずに、表面上の姿のみ見せる形で実現させる方法
実際の段取りは見せずに、表向きで段取りに見えるものを演出する方法
いろいろな形が考えられます。
まとめ
建築の構造体にしろ、プロジェクトの段取りにしろ、
本体を支える仕組みというかからくりというようなものは、
すべてを隠す、堂々と見せる、一部見せる、
実際の仕組みは隠しておいて表面上見せるための仕組みめいた形をつくる
というように、さまざまな見せ方があります。
どの見せ方が一番良いかということを常に問いながら、設計や計画を進める必要があります。
2007年11月25日日曜日
荷重について考える
建物を設計する際には、その建物が倒れないものとなるように、法律では、建築前に構造計算をおこなってその安全性を確認することになっています。その計算をするためには、そもそも建物にどれぐらい力が加わるかということが分からなければなりません。それよりも先に、どのような力が加わるかを知らなければなりません。
高校や大学で建築を学ぶ場合には、力学の計算手法について教わります。計算の苦手なひとが建築技術を修得するときには、この力学の計算手法をマスターすることが結構大変だったりするのですが、演習問題や試験問題では加わる力の大きさなどは問題で与えられていることが大半です。そういう計算トレーニングにあたり前のように慣れ親しんでいくと、そもそも建物にどのような力がどれぐらい加わるかということを決めることの難しさを意識することに無頓着になってしまいます。実際には、計算のスタート時点で、建物に加わる力、すなわち荷重をどう評価するかということが、とても重要な問題となります。
建物に加わる荷重の代表的なものには、建物そのものの自重(固定荷重)、家具やひとの重さ(積載荷重)、地震の際に建物に加わる力(地震荷重)、強風の風圧力による力(風荷重)、屋根に積もった雪の重さ(積雪荷重)などがあります。建築基準法やその他の指針で、これら荷重についてどのように考えて、加わる大きさを数値として出すかということが示されています。
ものごとをプロデュースするという際にも、建築構造の設計時に荷重のことを考えるのと同様に、そもそものスタート時点で、あるプロジェクトならあるプロジェクトの実施にあたって、逃れられようのない制約条件について押さえておく必要があります。
ここで、難しいというか、面白いというか、念頭においておきたいことがあります。それは荷重というものが建物があって初めて出現するものだということです。何もない大平原では、風速何十メートルの風が吹こうと、それは単に風がふいているという自然現象でしかありません。地震においても、いくら激しく地面が揺れようとも、そこに重さを持つものが地面とくっついていなければ地震で壊れるものはないといえます。建物そのものの重さも、当然建物自体があるからこそ、存在する荷重です。で、面白いことというのは、荷重がどれぐらいのものかを決める際には、建物の大きさや重量が分かっていなければならないということです。
建てる前、設計する際に、建物の安全性を評価しようとして、そのスタート時点で荷重のことを考えなければならないのだけれど、その荷重は、建物の大よそのことが決まっていないと決まらないのです。で、どうするかというと、大よそこの線で行くということを、エイヤーの勢いで決めてしまいます。構造計算のスタートはそこから始まります。
実際には、デタラメに最初の設定をすると、何度も計算をやり直さざるを得なくなります。経験というものが大いになる助けとなって、だいたいこの線でいけそうだという寸法などにして設計が始められます。
何らかのプロジェクトにおいても同じことがいえます。そのプロジェクトにおいて、逃れられない条件、必ずそれに対応しなければならない条件について、それは必ずしもプロジェクトの開始時点で決まっているものでなく、ある程度プロジェクトの姿がはっきりしてきてから具体化されてくるものだったりします。そのため、最初の滑り出しの時点では、おおよその見込みをつけて、エイヤーの勢いで見切り発車することが必要です。そこでは経験がものをいい、すでに経験済みのプロジェクトがどうであったかを考えて、あたりをつけてスタートすることがリスクを少なく進めていくことができます。まったく、これまでに経験してこなかった新たな形のプロジェクトに取組むときにも、自分自身の体験にしろ、他人の成果にしろ、ありとあらゆる過去の例を引っ張り出して、その参考となるものから、あたりをつけるということが重要です。ということを考えていくと、新たなプロジェクトを推進するにあたっては、いかに過去の事例をストックしておくことが重要であるかということに気づきます。
まとめのメモ
プロジェクトを開始する時点では、
そこで向き合わなければならない制約条件の詳細は明らかではない。
そのため、条件の概要についてのあたりをつけてからスタートさせることになる。
リスクをすくなくするには、過去の経験や例をもとに、あたりをつける必要がある。
新しいことをする際には、過去の経験をストックしておくことがとても重要である。
高校や大学で建築を学ぶ場合には、力学の計算手法について教わります。計算の苦手なひとが建築技術を修得するときには、この力学の計算手法をマスターすることが結構大変だったりするのですが、演習問題や試験問題では加わる力の大きさなどは問題で与えられていることが大半です。そういう計算トレーニングにあたり前のように慣れ親しんでいくと、そもそも建物にどのような力がどれぐらい加わるかということを決めることの難しさを意識することに無頓着になってしまいます。実際には、計算のスタート時点で、建物に加わる力、すなわち荷重をどう評価するかということが、とても重要な問題となります。
建物に加わる荷重の代表的なものには、建物そのものの自重(固定荷重)、家具やひとの重さ(積載荷重)、地震の際に建物に加わる力(地震荷重)、強風の風圧力による力(風荷重)、屋根に積もった雪の重さ(積雪荷重)などがあります。建築基準法やその他の指針で、これら荷重についてどのように考えて、加わる大きさを数値として出すかということが示されています。
ものごとをプロデュースするという際にも、建築構造の設計時に荷重のことを考えるのと同様に、そもそものスタート時点で、あるプロジェクトならあるプロジェクトの実施にあたって、逃れられようのない制約条件について押さえておく必要があります。
ここで、難しいというか、面白いというか、念頭においておきたいことがあります。それは荷重というものが建物があって初めて出現するものだということです。何もない大平原では、風速何十メートルの風が吹こうと、それは単に風がふいているという自然現象でしかありません。地震においても、いくら激しく地面が揺れようとも、そこに重さを持つものが地面とくっついていなければ地震で壊れるものはないといえます。建物そのものの重さも、当然建物自体があるからこそ、存在する荷重です。で、面白いことというのは、荷重がどれぐらいのものかを決める際には、建物の大きさや重量が分かっていなければならないということです。
建てる前、設計する際に、建物の安全性を評価しようとして、そのスタート時点で荷重のことを考えなければならないのだけれど、その荷重は、建物の大よそのことが決まっていないと決まらないのです。で、どうするかというと、大よそこの線で行くということを、エイヤーの勢いで決めてしまいます。構造計算のスタートはそこから始まります。
実際には、デタラメに最初の設定をすると、何度も計算をやり直さざるを得なくなります。経験というものが大いになる助けとなって、だいたいこの線でいけそうだという寸法などにして設計が始められます。
何らかのプロジェクトにおいても同じことがいえます。そのプロジェクトにおいて、逃れられない条件、必ずそれに対応しなければならない条件について、それは必ずしもプロジェクトの開始時点で決まっているものでなく、ある程度プロジェクトの姿がはっきりしてきてから具体化されてくるものだったりします。そのため、最初の滑り出しの時点では、おおよその見込みをつけて、エイヤーの勢いで見切り発車することが必要です。そこでは経験がものをいい、すでに経験済みのプロジェクトがどうであったかを考えて、あたりをつけてスタートすることがリスクを少なく進めていくことができます。まったく、これまでに経験してこなかった新たな形のプロジェクトに取組むときにも、自分自身の体験にしろ、他人の成果にしろ、ありとあらゆる過去の例を引っ張り出して、その参考となるものから、あたりをつけるということが重要です。ということを考えていくと、新たなプロジェクトを推進するにあたっては、いかに過去の事例をストックしておくことが重要であるかということに気づきます。
まとめのメモ
プロジェクトを開始する時点では、
そこで向き合わなければならない制約条件の詳細は明らかではない。
そのため、条件の概要についてのあたりをつけてからスタートさせることになる。
リスクをすくなくするには、過去の経験や例をもとに、あたりをつける必要がある。
新しいことをする際には、過去の経験をストックしておくことがとても重要である。
構造屋さんのプロデュース発想法
はじめに?
最近、いろいろなものをプロデュースしているともいえる活動の中で、自分自身がその手法や発想法をどこで学んだのかと自問したとき、建築の構造学について学んだり研究したことが、そのまま役に立っていると言えそうなことに気づきました。
今の時点で、建築の構造設計をなりわいにしている訳ではないのですが、構造屋さんのプロデュース発想法というラベルを貼って、思いつくままのことを書きとめておくことにします。
プロデュースという言葉は、いろいろなものをあわせて何かをつくりだすことだと、私自身は理解しています。あわせるという言葉において、そのあわせ方はさまざまで、前にもブログのどこかに書きましたが、数多くの「あわせる」のつく言葉があります。組み合わせる 重ね合わせる すり合わせる 突き合わせる 絡み合わせる などなど、もの同士、ひと同士、ひとともの、いろいろなものをあわせることを意味する言葉があります。それらの言葉が言い表すようないろいろな、ひと、もの、ことを合わせていくことにより新しいものを作っていくことができます。そうすることをプロデュースと呼ぶことにします。
建築を設計する際に、それを現実のものに仕立て上げるためには、構造のことを考えることは避けて通れません。構造のことを考えるというのは、決まりきった計算手順で単に構造計算をすれば良いというものではありません。さまざまな材料をどのように組み合わせて、力学的な理屈にかなうものにするかということを考えるとともに、つくり方、費用、時間等のことも考え合わせて、形あるものに導くストーリーを考えなければなりません。それらを建築デザイナーがかなりのところまで考える場合もあれば、建築デザイナーのイメージを形にするために構造設計者がサポートするという場合もあります。
(タイトルには構造屋さんとしましたが)構造設計者が、さまざまなことがらを組み合わせて形あるものをつくり上げるというストーリーが、先に書いたプロデュースするという行為そのものであるといえます。実際に構造設計について考えるネタのようなものが、建築をつくること以外で、プロデュースするという話につながるかということを確認していってみたいと考えています。
最近、いろいろなものをプロデュースしているともいえる活動の中で、自分自身がその手法や発想法をどこで学んだのかと自問したとき、建築の構造学について学んだり研究したことが、そのまま役に立っていると言えそうなことに気づきました。
今の時点で、建築の構造設計をなりわいにしている訳ではないのですが、構造屋さんのプロデュース発想法というラベルを貼って、思いつくままのことを書きとめておくことにします。
プロデュースという言葉は、いろいろなものをあわせて何かをつくりだすことだと、私自身は理解しています。あわせるという言葉において、そのあわせ方はさまざまで、前にもブログのどこかに書きましたが、数多くの「あわせる」のつく言葉があります。組み合わせる 重ね合わせる すり合わせる 突き合わせる 絡み合わせる などなど、もの同士、ひと同士、ひとともの、いろいろなものをあわせることを意味する言葉があります。それらの言葉が言い表すようないろいろな、ひと、もの、ことを合わせていくことにより新しいものを作っていくことができます。そうすることをプロデュースと呼ぶことにします。
建築を設計する際に、それを現実のものに仕立て上げるためには、構造のことを考えることは避けて通れません。構造のことを考えるというのは、決まりきった計算手順で単に構造計算をすれば良いというものではありません。さまざまな材料をどのように組み合わせて、力学的な理屈にかなうものにするかということを考えるとともに、つくり方、費用、時間等のことも考え合わせて、形あるものに導くストーリーを考えなければなりません。それらを建築デザイナーがかなりのところまで考える場合もあれば、建築デザイナーのイメージを形にするために構造設計者がサポートするという場合もあります。
(タイトルには構造屋さんとしましたが)構造設計者が、さまざまなことがらを組み合わせて形あるものをつくり上げるというストーリーが、先に書いたプロデュースするという行為そのものであるといえます。実際に構造設計について考えるネタのようなものが、建築をつくること以外で、プロデュースするという話につながるかということを確認していってみたいと考えています。
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