2007年11月25日日曜日

構造屋さんのプロデュース発想法

はじめに?

 最近、いろいろなものをプロデュースしているともいえる活動の中で、自分自身がその手法や発想法をどこで学んだのかと自問したとき、建築の構造学について学んだり研究したことが、そのまま役に立っていると言えそうなことに気づきました。
 今の時点で、建築の構造設計をなりわいにしている訳ではないのですが、構造屋さんのプロデュース発想法というラベルを貼って、思いつくままのことを書きとめておくことにします。

 プロデュースという言葉は、いろいろなものをあわせて何かをつくりだすことだと、私自身は理解しています。あわせるという言葉において、そのあわせ方はさまざまで、前にもブログのどこかに書きましたが、数多くの「あわせる」のつく言葉があります。組み合わせる 重ね合わせる すり合わせる 突き合わせる 絡み合わせる などなど、もの同士、ひと同士、ひとともの、いろいろなものをあわせることを意味する言葉があります。それらの言葉が言い表すようないろいろな、ひと、もの、ことを合わせていくことにより新しいものを作っていくことができます。そうすることをプロデュースと呼ぶことにします。

 建築を設計する際に、それを現実のものに仕立て上げるためには、構造のことを考えることは避けて通れません。構造のことを考えるというのは、決まりきった計算手順で単に構造計算をすれば良いというものではありません。さまざまな材料をどのように組み合わせて、力学的な理屈にかなうものにするかということを考えるとともに、つくり方、費用、時間等のことも考え合わせて、形あるものに導くストーリーを考えなければなりません。それらを建築デザイナーがかなりのところまで考える場合もあれば、建築デザイナーのイメージを形にするために構造設計者がサポートするという場合もあります。

 (タイトルには構造屋さんとしましたが)構造設計者が、さまざまなことがらを組み合わせて形あるものをつくり上げるというストーリーが、先に書いたプロデュースするという行為そのものであるといえます。実際に構造設計について考えるネタのようなものが、建築をつくること以外で、プロデュースするという話につながるかということを確認していってみたいと考えています。 

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