2012年6月29日金曜日

ロックバンドの活動からマーケティングを学べる本

『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』
日経BP社 1700円

うすっぺらなビジネス書とは異なります。
文化活動がビジネスとして成立するためのさまざまな工夫の要点が示されています。

アメリカのロックバンド、グレイトフル・デッドの活動内容を紹介しながら、
その活動のマーケティングの戦略を解説し、さらに類似の企業戦略が例示されています。

原書は、
MARKETING LESSONS FROM THE GRATEFUL DEAD
著者は
DAVID MEERMAN SCOTT & BRIAN HALLIGAN

装丁は原書の方がオシャレな気がします。
Amazon.comでも簡単に入手できます。
興味があるようなら、高校生でも原書で読んでもらいたい一冊です。

2012年6月27日水曜日

高校生の眼の輝きを感じるとき

オープンキャンパスや出張授業で高校生の皆さんの前で話すことが度々あります。

試験のための勉強をして、その後進学をして、おそらくこの先、就職する。
そのような定番の生き方のレールがあるわけではないという示唆をにじませ、
今の高校生活から連続させて先を見据える姿勢を持とうというような内容の話をしたとき、
聞いている高校生の皆さんの眼が、途端に輝きだすように感じることがあります。

たくさんの本を読んだり、良いものに触れてみたり、じっくり考えたり、
社会で生きるということに悩んで、
目を輝かせる高校生活を日々送ってもらいたいと切に願っています。

もちろん、そのような日常を送ることは、
学生にとっても社会人にとっても同じく必要なことだと思います。

2012年6月16日土曜日

オトナへのトビラ 大学よりも専門学校?? 短大も視野に

NHKのETVで放送されているオトナへのトビラという番組で、
6月14日に「大学よりも専門学校??」というテーマが取り上げられていました。

番組途中で、専門学校の方が大学より良いと考えられる点
次の2つが挙げられていました。

・多くの場合2年間 4年制大学の期間も半分、学費も半分
・好きなことを学べるというニーズに対応しているという点
 (このニーズが社会のニーズなのか、生徒のニーズなのかは議論の余地があると思います)
さらには、
・卒業した後に、そこから進学することも可能であるという点も挙げられていました。

これって、4年制大学よりも短大の方が良いという点そのものです。
生きのいい短大の中身を知るものとして、 断言できます。

番組後半では、専門学校の就職率の数字が良い点についても解説がなされていました。
・必ずしも、目標として掲げられている仕事に就いているわけではないことがあること
・専門学校によっては、中退率が高い場合があること
さらに、専門学校に行くかどうかを迷う点について、
実際に入学した後で、
当初目指そうとしていた方向に向かわない時に困るということに触れられていました。

生きのいい短大なら、 そのように危惧することが少なく、

しっかりと学んで、自らを磨き、その上で就職につなげていくことができます。

生きのいい短大が、高校卒業後の進路の選択肢の一つとして、
大いに考えるに値するものだということも同時に示して欲しかったなと
番組を見ながら感じていました。

『語りきれないこと』に向き合って語ってくれている本

『語りきれないこと』 鷲田清一 氏 著  角川ONEテーマ文庫

今年の2月、大震災からほぼ一年が経った時期に出版された本です。

さまざまなことに向き合い、さまざまなことについて決断せざるを得ないこの時期に、
この本は、もっとも大切なことは何か?について、教えてくれます。

それは、ひとことで言い表せるものではなく、
その問いの答えを見つけたい方は、ぜひこの本を読んでください。

interdependence インターディペンデンス
という言葉が、この本の終わり間際で紹介されています。

これが地域社会でいちばん大事なことなのだと著者は語られています。

うわべのテクニックではなく、コミュニケーションのあり方の本質を考えさせられる一冊です。

2012年6月13日水曜日

面白すぎる 茂木健一郎 氏の講演

Edu×Tech Fes 2012 教育とテクノロジーの祭典
USTREAMで配信されていました。

その中で開始2時間前後をまたぐ茂木健一郎氏の話に感激しました。

まったくその通り。

大学受験 偏差値 高等教育 東大などのキーワードに興味を持っている方
ぜひ視聴してみてください。

キャリアというものを考える助けとなる2冊

①戦略人事のビジョン 
  八木洋介 氏 金井壽宏 氏 著 光文社新書580

②学者になるか、起業家になるか
  城戸淳二 氏 坂本桂一 氏 著 PHP新書769

社会人といわれる人々、学生、高校生、どなたにもお勧めしたい2冊です。

①は人事というものの捉え方について教えてくれます。
人事担当の方には直接有用な知見が得られる本ですが、
全般を通して、組織のあり方、組織内での生き方を示してくれています。
自分自身が組織というものとどう関わっていけば良いのかということについて、
新たな視点を与えてくれます。

②は、サブタイトルに『理系の未来は明るい』 と書かれていますが、
理系、文系などという枠組みとは関係なく、
大学で学ぶ、大学で研究する、社会で生きるということについて、
著者の体験を踏まえた形で、考えるヒントを与えてくれています。
特に進学先について悩んでいる高校生にお勧めしたい本です。

どちらの本にも書名にキャリアというような単語はありませんが、
両方ともキャリアについて考える際に大いに参考になることがらが述べられています。

へたな人生訓の書よりも、この2冊をお勧めします。

2012年6月11日月曜日

USTREAM 昨日放映された『よるヒル超会議』は刺激的

昨日、夕方から夜中にかけて放映されていた『よるヒル超会議』

たまたまUSTREAMで視聴したのですが、とても刺激的な内容でした。

津田大介氏の『動員の革命』中公新書ラクレを読み終えたばかりで、
その本に登場された方々を検索していて、生中継に出くわしました。

津田大介が出演されていて、
co-ba(コーバ)を主宰されている方も出演されていました。


また、別なセッションでは、CAMPFIREを立ち上げた家入一真氏も出演されていました。


読み終えたばかりの本の著者ならびにそこに登場する人物のセッションを視聴していることに
なんだか不思議な感覚を得ました。

そして圧巻は、0円ハウスの著者の坂口恭平氏
ともにセッションに参加されていた宮台真司氏が感心されていたとおり、
まれにみる逸材ぶりを発揮されていました。
前に本を読ませていただいていましたが、
そのときから描いていた印象以上の情熱の塊のような人物でした。


今、何を考え、どう行動していけば良いのか、
普段の自分自身の行動がまだまだ甘いことを思い知らされました。

今、この先、何をしていこうかということを思い悩んでいる方は、
録画を見ることができますので、ぜひ、USTREAMでご覧ください。
(ニコニコ動画でも配信されていました)

2012年6月7日木曜日

創造的な生き方に定番はない


決まりきった生き方、定番の生き方でないものを創造的な生き方と仮に呼ぶことにしましょう。

そうしたとき、
そもそも、決まりきった生き方などないのだから、
すべての生き方が創造的だと言えそうです。


でも、ただ生きるというよりも、創造的であろうと意識するだけで、
常に何かを生み出し、わくわく感や期待感を持って生きれば、
周りの人々を幸せにし、自ら輝き、生き生きとした人生を歩んでいけるような気がします。

The Department of Creative Life-Style Management

生活プロデュース学科の英語名です。

さまざなな創造的な生き方を目指す人の応援をし続けたいと考えています。

2012年6月5日火曜日

インテリアの学校の学生は、おうちガール? DIY女子?




8月25日のインテリアデザインショーは、壁に見立てたパネルにさまざまなデコレーションを施すイベントです。そのインテリアデザインショーで使うパネルを学生たちが制作しました。
なれない道具を使い、ぎこちない様子で作っていましたが、なんとか完成にこぎつけることができました。
失敗を重ねながら作業に取り組んでいましたが、そこで気づいたこと、得たことを次週の授業で振り返ります。
実際にものを作ってこそ学べる。そういうことがたくさんあります。

卒業生が生き生きしていることが何より

昨日も卒業生が訪ねてきてくれました。

頑張りながら仕事を続けていたり、卒業後に資格を取得して次の職場に向かっていたりと
状況はさまざまですが、卒業後の生き生きとした様子を見ると、うれしく思えます。

卒業生の集いを開催する企画を進めていることを話すと
同級生と久しぶりに会うことのができるのが楽しみなので、
ぜひ開催してくださいとのコメントをもらいました。

実施計画を立てることにします。
予定は8月25日(土)の夕方です。

生活プロデュース学科および生活科学科の
卒業生の皆さん、スケジュールを空けておいてください。

2012年6月3日日曜日

高校生の進路選択 そして高校時代に学ぶこと

先週末の土曜日にオープンキャンパスの学科説明担当をしました。

その時に補足的に話したことがらとにさらに付け加えて、
少々長めのひとりごとを書いておくことにします。

高校生が卒業後の進路についてどのように考えればよいかということについて

その後の人生、60年ほど続くものとすれば、
今流行っているものとか、今景気のいい仕事とか、
この先の進路選択に当たって、目先のことがらに囚われて考えない方が良いでしょう。

どのような生活を展開していくか、
どのような仕事をしていく中で生活の糧を得ていくかということについて、
イメージする姿があるとすれば、
どうすればそうなっていくかを徹底的に考えてみた方が良いでしょう。
大学や学校選びというよりも、もっと具体的に調べてみた方が良いでしょう。

大学や学校選びの際に、どんな資格が取れるかが重要だと言われることもありますが、
資格さえあれば、
紆余曲折なく、まっすぐな人生を歩むことができるなどという妄想は捨てた方が良いでしょう。

高校生活は、普段の授業の勉強、部活動、受験対策の勉強など、
いろいろすることがあって忙しいと感じているかもしれません。

でも、社会全体が面白くなるように自分に何ができるかという点については、
高校時代からあれやこれやと考えることを強くお勧めします。

しっかりしたイメージが築けなくても問題ありません。
とにかく、多くの本を読み、本物にたくさん触れる経験をして、
いろいろな刺激を受け、いろいろ悩んで考えてください。

そうする中で、この方向で行くと決意、決断できる何かが見つかるはずです。

そうすることが高校時代に学ぶということです。

高校で勉強するということは受験勉強をすることなのだという妄想に、
非常に多くの人々が囚われています。

そのために、
受験勉強をあまりしないでも入学できる学校に進学することや
早くに進学先が決まってしまって受験勉強をする必要がなくなる場合に、
勉強をしなくなると言われることが多くあります。

でも、本当は、 受験勉強をするかどうかに関わらず、
社会全体が面白くなるように自分に何ができるかという点について、
高校時代にずっと考え続ければ良いのです。

卒業後の進学先で学ぶ内容が決まった場合には、
進学してからそのことに学ぶ始めるのではなく、
すぐさまそのことがらについて、いろいろな本を読んで勉強することをお勧めします。
もし、何かをつくることを目指しているのなら、高校時代から作り始めるべきです。
もし、ある業界に興味があるなら、
実際にその業界にどうやったら飛び込めるかを考えてみるべきです。

さて、私自身は短大教員という仕事をしています。
四年制の大学に比べて、短大は就学期間が2年間しかありません。
大学へは4年間行くのが良いのか、2年間で良いのかについて付け加えて書いておくことにします。

大学院に進学し研究活動を続けていくという希望を強く持つ方には短大はお勧めできません。
でも、あるイメージを持って生きていこうとしたときに、そのきっかけになることが学べるのであれば、
2年間学んで、すぐさま社会に出ても十分にやっていけます。

四年制であれば4年間遊べるけど、短大だと2年間しか遊べない?
こういうことを言う人には、
自分自身の幸せの定義をしっかりと見つめ直すことをお勧めします。

そもそも、学生時代に遊んで、就職すると遊べないとする妄想を捨てるべきです。

日々、生活していく、そのために仕事もしていく、
社会全体が面白くなるように自分に何ができるかということを日々考えながら、
行動をして生きていく。
そういう生き方を楽しもうとするなら、
学生時代が長いかどうかは、ほとんど問題になるものではありません。

高校生の方で、もしそういう妄想を持っているのだとすれば、
すぐさま捨てて、すぐさま今の高校時代そのものを、
いろいろ見聞きし、考え、行動する時間に費やすことにもっと努めてください。

一人でも多くの高校生が、より充実した高校生活を送っていただけるよう願っています。

追記
インテリアに興味のある人は、
インテリア雑誌を調べ、自分の部屋の模様替えからスタートさせましょう。
ファッションに興味のある人は、
洋服選びをする際に、単に流行を追うのではなく、
なぜそれが流行っているのかということについても追及してみましょう。
食に興味のある人は、
どんどん自分自身でも料理をするなどして、栄養や味について探究をし始めましょう。
子どもと接する仕事がしたいと思った人は、
高校生でもできる子どもと接する機会のあるボランティア活動など始めてみましょう。
絵本を描いてみたいと思った人は、
すぐさま手作り絵本をつくってみましょう。

将来してみたいということのきっかけを今、この時点からつかんでいきましょう。