2010年6月8日火曜日

『社会力を育てる』 この内容に100%同意します。

社会人を育てる
門脇厚司 氏 著  岩波新書1246

社会生活リテラシーなるキーワードを提案し、それを身につけることが重要であると
野口氏、伊藤氏と小論を書いたことがありますが、
この本では、見事に、その重要性が論じられています。

社会力

教育機関で教えるべきものは、これだと断言されています。
そして、それを教えるための方策も示されています。

教育についての議論をするなら、
教育に関わる実践活動をしていくなら、
この本は読んでおくべきだと思います。

この本を読むと次のような気分にさせられます。

これからの社会をつくっていくために、
何をすれば良いか?
すでに答えは見えています。
あとは、どう実行していくか、
一人ひとりが実践していく必要があります。

「実践!交渉学」 選挙権を持つ人は全員読んだ方が良い。

実践! 交渉学
松浦正浩 氏 著  ちくま新書839

単なる言葉のやり取りするという意味での交渉能力ではなく、
複雑な問題に対して、どのように話を取りまとめていくかという
交渉のための論理が示されています。
難しい理論が、例示されていることで、とても理解しやすい形で表現されています。

アメリカ軍の基地問題のように、一筋縄では答えが得られない問題について
どう考えれば良いのか、どういう交渉をすれば良いのか、
そういうことへのヒントが得られます。

責任を担うこともないままに、
好き勝手な意見を述べるテレビのコメンテーターなみに、
ただただ評論家ぶって、好きなことを言っているのではなくて、
選挙で投票する権利を持っている人は、その権利を行使する段階で、
この本に書かれている内容ぐらいは、学んでおいた方が良いと思います。

こういうことを学校で学べるようにするべきだと考えさせられました。