これが「教養」だ 清水真木 氏 著 新潮新書361
教養ということばの定義、教養の意味について考えさせてくれます。
日ごろ、ことばの定義をあいまいにしたまま使っている私自身にとって、
反省をうながされるような箇所がいくつもありました。
口述筆記される本も多くある中で、
この本は、語り口調を装って書かれています。
途中で話がそれましたが、と意図的に話題が挿入されていたりもします。
研究の原典も紹介されているにもかかわらず、
流れるように一気に読めてしまいます。
パオロ・マッツァリーノ氏が戯作者と名乗っていらっしゃいますが、
この本は、まさしく戯作者の手により書かれた本のように思えます。
全編にわたって、教養とは何ぞや?ということについて書かれているので、
テーマそのものは刺激的でないように思われるかもしれませんが、
内容は実に刺激的で、随所に挑発的なメッセージがこめられています。
こういう本を読むと、
新書本というメディアの存在価値を改めて認めたくなります。
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