2010年5月24日月曜日

これが「教養」だ は、実は刺激的な一冊です。

これが「教養」だ  清水真木 氏 著  新潮新書361

教養ということばの定義、教養の意味について考えさせてくれます。

日ごろ、ことばの定義をあいまいにしたまま使っている私自身にとって、
反省をうながされるような箇所がいくつもありました。

口述筆記される本も多くある中で、
この本は、語り口調を装って書かれています。
途中で話がそれましたが、と意図的に話題が挿入されていたりもします。

研究の原典も紹介されているにもかかわらず、
流れるように一気に読めてしまいます。

パオロ・マッツァリーノ氏が戯作者と名乗っていらっしゃいますが、
この本は、まさしく戯作者の手により書かれた本のように思えます。

全編にわたって、教養とは何ぞや?ということについて書かれているので、
テーマそのものは刺激的でないように思われるかもしれませんが、
内容は実に刺激的で、随所に挑発的なメッセージがこめられています。

こういう本を読むと、
新書本というメディアの存在価値を改めて認めたくなります。

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