見田宗介 著 岩波新書1009
社会学が関係としての人間の学であると断言されたもと、世の中のさまざまな事がらについて考える際のもとになる見方について述べられています。理想と現実について、テロリズムとの戦い方、自立について、環境問題の捉え方、交響するコミューンのモデルの提示など、ものを考えるにあたって、大いなる刺激を得る思考の軌跡が散りばめられています。どのような立場の方にもぜひともお勧めしたい一冊です。学生時代に読んで刺激を受けた「気流の鳴る音」の作者と同一の著作者であることを知り、驚くとともに、なるほどあの本の著者がこういうものの考え方にたどり着かれたのだと納得してしまいました。
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