伊坂幸太郎氏のゴールデンスランバー(新潮社)
面白すぎて、一気に読んでしまいました。
私自身は、
ベストセラーとされているものを積極的には読むことをしません。
が、この本はベストセラーであっても、お薦めできる本です。
これまでの伊坂作品と同様に、さまざまな話の部品が、
見事につながっていという構成になっています。
私には、
仕組まれた組織と
縁によるつながりとの対決が描かれている作品に思えました。
権力やマスメディアについての感じさせ方も巧妙です。
あり得ない話なのに、あってもおかしくはないかのような現実味が伝わってきます。
それは、著者の土地勘のある仙台を舞台にして描かれていることにもよるのでしょう。
すでに映画化も決定しているようですが、
この小説の持っているリアリティーを映像にしてもなおかつ表現できるのか?
結構難しいのではないかと思います。
映画にはあまり期待しませんが、
虚構がリアリティーをもつことの面白さを、この小説からは十分味わうことができます。
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