2007年12月29日土曜日

接合部の重要性 その2

鉄骨構造の場合、
使われる鉄のほとんどは鋼鉄ですが、その鋼鉄い材料で、なおかつ壊れる直前も伸びながら耐えるという粘り強い性質を持っています。そういう鋼鉄を組み合わせて作る場合に、構造設計上、一番気にしなければならないのは接合部です。接合部もただ丈夫にすれば良いというものではなく、そこにどのような力が加わるかということに応じて接合方法や寸法を考えなければなりません。たとえば溶接をしてくっつけたりしますが、その溶接方法が重要です。手間はかかるがくっつけた部分を引き離そうとする力にしっかりと耐える突合せ溶接という方法と、手間は比較的かからず、板の裏表に溶接すればずらそうという力にはしっかり耐える隅肉溶接という方法があります。接合部において、これら2つの方法のどちらをどの部分に使うかということはとても大事な話で、それをいいかげんにすると、そもそも優れた構造材料である鉄骨の良さを十分に発揮させることができないまま、大きな力が加わったときには、接合部で破断することになってしまいます。

木質構造(木造)の場合
材料が木である場合には、強さも鉄の10分の1程度しかなく、割れなども生じることもある自然素材なので、以下に良い材料を用いるかということが重要であると思われるかもしれません。確かに材料そのものを良いものにすることは大事ではありますが、構造設計上、どこで耐力(どれぐらいまでの力に耐えることができるか)が決まるかというと、その多くは接合部で決まります。
木と木をつなぎ合わせて外れないようにするということは、結構大変で、いろいろな工夫を施す必要があります。継手(材と材を長手方向につなぐ箇所)や仕口(材と材が直角にくっつく箇所)の木材同士を留める方法があります。また、金物を使って留めつける方法もあります。いずれにせよ、それら接合部をかかる力に対して十分に耐えうるものにしなければ、構造物として成り立ちません。

良い材料を使うということも重要ですが、材料の持つ特徴を十分に活かしきるためには、
別々部材同士をつなぎ合わせる接合部の性能が重要で、その部分部分の性能が構造物全体の性能を決めることにもなります。
もの、ひと、こと、さまざまな要素を合わせて形ある物にしていくという、プロデュースをするという過程においても、同じことが言えます。
それぞれの素材のもつ特徴を活かしきるためには、接合部をどのようにするかということが非常に重要だということです。

では、プロデュースするという場合における接合部の性能というものは、どのようなものとして捉えれば良いのでしょうか?

その3に続く

2007年12月28日金曜日

接合部の重要性 その1

プロデュースするというカタカナ用語を、これ以外の日本語に置き換えることは、なかなか困難なことです。生産すると置き換えることもピンときません。
私自身は、合わせるという言葉が置き換えのキーワードになると考えています。
プロデュースするということは、いろいろなものを合わせて新たなものをつくり出すことであると理解しています。
ものの合せ方にはいろいろあり、合わせるという言葉がつく言葉もいろいろあります。
重ね合わせる、つなぎ合わせる、組み合わせるなど。結構たくさんあります。
このブログでも、前に、ざっと思いつくだけでもこれぐらいはありますという書き込みを載せました。

いろいろな素材を集めて、それらを合わせて作り上げるというプロセスは、
建築の構造を形あるものにする上でも重要です。

建築をつくる部品のことを部材と呼びます。
鉄骨や木材などを柱(垂直な材)や梁(水平材)として用いるとき、
それぞれの部品を部材と呼びます。
鉄筋コンクリートは、鉄筋のまわりをコンクリートで覆って固めたものであるために、
一体式などといわれるもので、しっかりと作られたものであれば、柱と梁の継ぎ目などもありません。

しかし、鉄骨や木材で組み立てられるタイプの構造物には、それぞれの部材をつなぐ接合部が必ずあります。
構造設計をする上では、この接合部について考えることがかなり重要です。

(つづきは、いずれ、その2で)

ブルーウェーブあつぎ光のフェスティバル

スタンプラリーの様子を4分動画にまとめました。
多くの皆さんの応援で成し遂げることができたプロジェクトですが、
中心で活躍された厚木商工会議所女性会の皆さんのパワーには感服させられます。


2007年12月26日水曜日

青一色の花火の映像をSoapBoxにもUP


Video: Firework Only Blue
青一色の花火の映像をSoapBoxにもUPしました。
閲覧は日本語の画面で見ることができますが、UPするサービスは日本語でまだ提供されていないということを知りませんでした。

冬の夜空を彩った青一色の花火

ブルーウェーブあつぎ光のフェスティバルというイベントの最後を飾る青一色の花火100発が5分間打ち上げられました。(2007年12月23日)YouTube eyeVio FlipClipそれぞれに同じ映像をUPしました。




2007年12月23日日曜日

いよいよブルーウェーブあつぎのフェスタ開催

ブルーウェーブあつぎ光のフェスティバルがいよいよ開催されました。
映像コンテストの上映会と表彰式をまずは盛況のうちに終えることができました。
充実した作品内容のため、上映会そのものも充実したものとなりました。
4分動画と名づけて4分という尺を決めた強引な制約条件も
まとまって見るとなかなかいい感じで、安心して見ることができます。

23日は、いよいよ光のスタンプラリーが行われます、
15時から19時までのイベントですが、
雨もやみそうなので、ほっとしています。

19時半には青一色の花火が5分間で100発打ち上げられます。
これを見るのもまた、とても楽しみです。

それにしても、
この企画を実現させることができた厚木商工会議所の女性会の皆様のパワーには、
ただただ感心するより他はありません。

2007年12月20日木曜日

ネット経由で購入して安く手に入れました

他店より必ず安くしますという家電量販店で、ある品物の価格を尋ねたところ、
1万4千いくらでポイントによる10%引きですとの回答を得ました。
価格.COMで調べたところ、大阪日本橋の信頼できそう店の価格はなんと1万円弱でした。
結局その夜、その大阪の店にインターネット経由で発注すると、あくる日の夕方発送され、
その次の日の午前中に届きました。
値段も断然安く、手元にもすぐ届き、文句なしです。

店舗面積なしで倉庫だけを持っていて商売することができるのであれば、
大きな売り場面積を持つ小売店よりは、販売価格を抑えることができます。

おまけに数日後に確実に届くのであれば、少し離れたところにある量販店に
何度も足を運ぶ必要がありません。おどろくべき便利さです。

さて、そうなるとさまざまな商品の並ぶ量販店では下見だけをしておき、
目星をつけた商品をネットで購入するというケースがどんどん増えていきそうです。
もしそうであるのなら、量販店は単なる見本市会場となっていくのかもしれません。

2007年12月14日金曜日

仕上げと構造と見せ方

建築の構造体というのは、そのものを支えるために必要な物で、
目に見える形で設けられることもあれば、壁や天井などで隠されて見えないこともあります。
出来上がったときに、人目に触れるのは仕上げ材です。
住む人やその建物を使う人の満足度は、仕上げ材、その仕上げ材で囲まれた空間の質で決まります。
構造体は、建物を支えるための主役です。建物を支えるという観点からみると、仕上げ材は脇役です。
でも、人目に触れるという点からすると、仕上げ材が主役となり、構造体は脇役となります。
もちろん、構造体がしっかりと見える形のもので、それを見せることによるデザインが考えられている場合もあります。
構造体は、支えるという役割を果たすがために、安定感や安心感を与えることにつながります。
また、実際には安定していても、少し不安定であるかのような印象を与える方法もあります。
さらには、本当の構造材を隠して、仕上げ材があたかも構造体であるかのようなデザインも可能です。そのような場合には、感覚的に、軽々と支えていると見える構造体が実は仕上げ材にすぎず、実際の構造体は、それとは違うものが見えない形で設置されます。

何かプロジェクトを実施するときには、プロジェクトそのものを進行させるためのさまざまな段取りが必要となります。これが構造体にあたります。実際のプロジェクトでは、表向きの結果が現れます。これが仕上げ材にあたります。
この段取りと結果の関係は、構造体と仕上げ材の関係に似ています。
隠すか見せるか、実際には構造体でないものを構造体であるかのように見せるか、などの
さまざまな場合が考えられます。

段取りを見せることで、そのイベントなりプロジェクトの中身を直接みせる方法
段取りを一切見せずに、表面上の姿のみ見せる形で実現させる方法
実際の段取りは見せずに、表向きで段取りに見えるものを演出する方法
いろいろな形が考えられます。

まとめ
建築の構造体にしろ、プロジェクトの段取りにしろ、
本体を支える仕組みというかからくりというようなものは、
すべてを隠す、堂々と見せる、一部見せる、
実際の仕組みは隠しておいて表面上見せるための仕組みめいた形をつくる
というように、さまざまな見せ方があります。
どの見せ方が一番良いかということを常に問いながら、設計や計画を進める必要があります。

2007年12月12日水曜日

手帳売り場が大混雑

いよいよ今年も残りあとわずかになって、書店その他には手帳のコーナーができ、
結構な人だかりができていたりもします。

手帳にいろいろな機能を持たせることは可能ですが、
その中でも中心的な機能はスケジュール管理でしょう。

デザイン、1ヶ月見開きなのか、1週間見開きなのか、
書き入れる部分のスペースは?など、さまざまな条件と照らし合わせる中で、
どの手帳にしようか迷っている人の姿を多く目にします。

が、スケジュール管理についてだけいえば、
日付が間違いなく入ってさえいれば、
後はできるだけ一望できるようなものであれば、
十分だと私自身は考えます。

よって私自身は表計算ソフトで自前でつくった簡単な月間の一覧表を
半年+α分程度持ち歩くことにこの4月よりしています。
それだけで十分で、不自由をしていないのが現状です。

2007年12月11日火曜日

木造耐力壁ジャパンカップ 決勝の組み立て

第10回木造耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメントが12月1日、2日に行われました。8体の工夫が施された耐力壁が対戦しました。それら耐力壁の組み立て風景の映像を12分間にまとめました。対戦の様子の映像は、まだ編集が完了していません。

2007年12月8日土曜日

PISAの結果が報道されているものの

PISA2006の結果が発表されて、ゆとり教育の是非がどうのこうのと新聞やテレビの報道番組などで取り上げられています。
PISAとは、OECDが行う学習到達度調査のことですが、その内容を見ることなしに、結果の順位だけが取りざたされます。

私自身が、とても面白いと感じることは、PISAの結果の取り上げ方の姿勢が、さまざまなものごとについて考える力を測ろうとしているPISAのあり方に反しているということです。

中身を見ないで、上っ面の情報だけで、情緒的に判断をしてしまう。
そうならないためにも、ひとりひとりが、考えるということに手を抜かないことが重要です。

ゆとり教育の弊害がなんとかとか、最近の子供達はとか、あまり考えることなく、つぶやいたり発言したりしてしまっている大人と称する人は、まずは、自らがPISAの問題にチャレンジしてみるべきです。

日本国内ですべての年代でPISAの問題にチャレンジしてみて、
年代別の平均点の結果順位でも出してみても良いかもしれません。

文部科学省が公開している問題の抜粋のページがあります。

PDFをダウンロードしてから開けば、問題文を読むだけでも苦労するなと思えるような
記述解答を要求する問題が並んでいます。
PISAの結果について世間話をする場合には、ぜひことらの問題にチャレンジしてからにしましょう。

2007年12月2日日曜日

木造耐力壁ジャパンカップ決勝

いよいよ12月2日 木造耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメント戦が行われます。
昨日、出場する耐力壁8体全ての組み立てが行われました。
壁の組み立ては、出場者自らに行っていただきます。その時間を継続して、施工人数を掛け算して、施工費を割り出します。
そうやって作られた実物大の木造の壁が、並んだ状態で、上部の桁が引き合わされる格好で、対戦します。トーナメント戦を制した壁が強度部門の優勝者となります。

今年は、記念すべき第10回目ということで、
シンポジウムを開催しました。木造耐力壁ジャパンカップのあり方やルールについて、
有意義な意見が行き交いました。
木造に関する技術開発をする機会として、大変良いイベントであるという共通認識の中で、
もっとこのイベントのことを多くの人に知っていただくことが必要だとの意見も出ました。

出場者のみならず、観戦するだけでも、さまざまな知見が得られ、
構造設計のポイントをつかむこともできます。

より多くの皆さんに見に来ていただけるように努力したい思います。

2007年11月28日水曜日

芸がない

テレビ番組で芸能人が自らの私生活を見せるような企画がどんどん増えているような気がします。
それはまったく芸のない話で、芸がなくて成立するような番組をつくり続けていると、その先は闇でしかありません。
さらには、本人の私生活のみならず縁者までもが登場するとなると、これはもう末期ともいえます。そこに登場するのは、何かの演者ではなく、ただの縁者です。時間をかけて作り上げられたものをあてにしないような体制でものができあがってきていると思わざるを得ません。

2007年11月25日日曜日

荷重について考える

 建物を設計する際には、その建物が倒れないものとなるように、法律では、建築前に構造計算をおこなってその安全性を確認することになっています。その計算をするためには、そもそも建物にどれぐらい力が加わるかということが分からなければなりません。それよりも先に、どのような力が加わるかを知らなければなりません。
 高校や大学で建築を学ぶ場合には、力学の計算手法について教わります。計算の苦手なひとが建築技術を修得するときには、この力学の計算手法をマスターすることが結構大変だったりするのですが、演習問題や試験問題では加わる力の大きさなどは問題で与えられていることが大半です。そういう計算トレーニングにあたり前のように慣れ親しんでいくと、そもそも建物にどのような力がどれぐらい加わるかということを決めることの難しさを意識することに無頓着になってしまいます。実際には、計算のスタート時点で、建物に加わる力、すなわち荷重をどう評価するかということが、とても重要な問題となります。
 建物に加わる荷重の代表的なものには、建物そのものの自重(固定荷重)、家具やひとの重さ(積載荷重)、地震の際に建物に加わる力(地震荷重)、強風の風圧力による力(風荷重)、屋根に積もった雪の重さ(積雪荷重)などがあります。建築基準法やその他の指針で、これら荷重についてどのように考えて、加わる大きさを数値として出すかということが示されています。

 ものごとをプロデュースするという際にも、建築構造の設計時に荷重のことを考えるのと同様に、そもそものスタート時点で、あるプロジェクトならあるプロジェクトの実施にあたって、逃れられようのない制約条件について押さえておく必要があります。
 ここで、難しいというか、面白いというか、念頭においておきたいことがあります。それは荷重というものが建物があって初めて出現するものだということです。何もない大平原では、風速何十メートルの風が吹こうと、それは単に風がふいているという自然現象でしかありません。地震においても、いくら激しく地面が揺れようとも、そこに重さを持つものが地面とくっついていなければ地震で壊れるものはないといえます。建物そのものの重さも、当然建物自体があるからこそ、存在する荷重です。で、面白いことというのは、荷重がどれぐらいのものかを決める際には、建物の大きさや重量が分かっていなければならないということです。
 建てる前、設計する際に、建物の安全性を評価しようとして、そのスタート時点で荷重のことを考えなければならないのだけれど、その荷重は、建物の大よそのことが決まっていないと決まらないのです。で、どうするかというと、大よそこの線で行くということを、エイヤーの勢いで決めてしまいます。構造計算のスタートはそこから始まります。
 実際には、デタラメに最初の設定をすると、何度も計算をやり直さざるを得なくなります。経験というものが大いになる助けとなって、だいたいこの線でいけそうだという寸法などにして設計が始められます。

 何らかのプロジェクトにおいても同じことがいえます。そのプロジェクトにおいて、逃れられない条件、必ずそれに対応しなければならない条件について、それは必ずしもプロジェクトの開始時点で決まっているものでなく、ある程度プロジェクトの姿がはっきりしてきてから具体化されてくるものだったりします。そのため、最初の滑り出しの時点では、おおよその見込みをつけて、エイヤーの勢いで見切り発車することが必要です。そこでは経験がものをいい、すでに経験済みのプロジェクトがどうであったかを考えて、あたりをつけてスタートすることがリスクを少なく進めていくことができます。まったく、これまでに経験してこなかった新たな形のプロジェクトに取組むときにも、自分自身の体験にしろ、他人の成果にしろ、ありとあらゆる過去の例を引っ張り出して、その参考となるものから、あたりをつけるということが重要です。ということを考えていくと、新たなプロジェクトを推進するにあたっては、いかに過去の事例をストックしておくことが重要であるかということに気づきます。

まとめのメモ
プロジェクトを開始する時点では、
そこで向き合わなければならない制約条件の詳細は明らかではない。
そのため、条件の概要についてのあたりをつけてからスタートさせることになる。
リスクをすくなくするには、過去の経験や例をもとに、あたりをつける必要がある。
新しいことをする際には、過去の経験をストックしておくことがとても重要である。

構造屋さんのプロデュース発想法

はじめに?

 最近、いろいろなものをプロデュースしているともいえる活動の中で、自分自身がその手法や発想法をどこで学んだのかと自問したとき、建築の構造学について学んだり研究したことが、そのまま役に立っていると言えそうなことに気づきました。
 今の時点で、建築の構造設計をなりわいにしている訳ではないのですが、構造屋さんのプロデュース発想法というラベルを貼って、思いつくままのことを書きとめておくことにします。

 プロデュースという言葉は、いろいろなものをあわせて何かをつくりだすことだと、私自身は理解しています。あわせるという言葉において、そのあわせ方はさまざまで、前にもブログのどこかに書きましたが、数多くの「あわせる」のつく言葉があります。組み合わせる 重ね合わせる すり合わせる 突き合わせる 絡み合わせる などなど、もの同士、ひと同士、ひとともの、いろいろなものをあわせることを意味する言葉があります。それらの言葉が言い表すようないろいろな、ひと、もの、ことを合わせていくことにより新しいものを作っていくことができます。そうすることをプロデュースと呼ぶことにします。

 建築を設計する際に、それを現実のものに仕立て上げるためには、構造のことを考えることは避けて通れません。構造のことを考えるというのは、決まりきった計算手順で単に構造計算をすれば良いというものではありません。さまざまな材料をどのように組み合わせて、力学的な理屈にかなうものにするかということを考えるとともに、つくり方、費用、時間等のことも考え合わせて、形あるものに導くストーリーを考えなければなりません。それらを建築デザイナーがかなりのところまで考える場合もあれば、建築デザイナーのイメージを形にするために構造設計者がサポートするという場合もあります。

 (タイトルには構造屋さんとしましたが)構造設計者が、さまざまなことがらを組み合わせて形あるものをつくり上げるというストーリーが、先に書いたプロデュースするという行為そのものであるといえます。実際に構造設計について考えるネタのようなものが、建築をつくること以外で、プロデュースするという話につながるかということを確認していってみたいと考えています。 

2007年11月24日土曜日

まめぐい に感服しました。

かまわぬ という風呂敷専門店が東京駅の中で先ごろから営業を始めているまめぐいというお店が繁盛していました。27cm角の手染めの布を販売していて、小さな直方体のパッケージに入ったお菓子と併せて買うと、風呂敷包みのようにお菓子の箱が包まれ、お土産として格好の品となります。まめぐいは、東京駅の中の店でしか販売しないそうです。
値段、大きさ、種類の豊富さなど、全ての要素が人気のお土産品となる条件として合ったものとなっています。
この店を企画された方の発想に感服しました。

ちなみに、1枚自分のものを買いました。
デジカメをくるむ布として使うつもりです。

2007年11月20日火曜日

国際技能五輪のモニュメント

国際技能五輪の会場に
日本建築専門学校の学生が製作したモニュメントが
展示されていました。
東大寺南大門の様式を用いてデザインされたものです。

柱の間を通り抜けるデザインになっていたのですが、
初めはそこを通り抜ける人は多くありませんでした。

急きょ、粘着テープを矢印の形に床に貼って、
通り抜けることができることを示唆する形にしました。
たちまち、多くの人がその中を通り始めました。

また、見上げてみていただために、
中央に足型とLook up!の文字をテープも貼られました。
すると、その足型の位置に立って多くの人に見上げていただくことになりました。

良いもの、見せたいもの、があるとき、
その矢印や足型など、そこにあるということが分かるサインの存在が
いかに大切であるかということについて、改めて考えさせられました。

モニュメントの製作関係者によるブログのアドレスです。
http://d.hatena.ne.jp/fujisan-cam/

次週12月2日(日)には、
その日本建築専門学校で木造耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメントが開催されます。

2007年11月13日火曜日

世界を動かした名言 の中から

世界を動かした名言 J.B.シンプソン 隈部まち子訳 野末陳平監修
講談社+α文庫

短くて気のきいた英文を探していたら、次のようなものを見つけました。

スティーブン スピルバーグの言葉だそうです。

I dream for a living.

短いながらも、簡潔に生きる目的について、実にうまく言い表しています。
夢と生計を立てて生きるということは相矛盾することではないということが、
この一言にこめられているように思えます。

スピルバーグの言葉だと紹介されているので、
より説得力があるように感じるだけなのかもしれませんが、
そうであることを除いて考えてみても、
なかなかの名言だといえます。

2007年11月12日月曜日

来年の手帳が店頭に並び始めました。

書店や文具店などの店先に来年の手帳が並び始めました。
大きさもデザインもさまざまで、いろいろ手にとっては買う買わないを迷ったりします。
でも、私自身は、来年のものを買うことは、ないと思います。

実は、4月以降、
スケジュール管理は、A4の半分A5に1ヶ月分の予定を書き込んで行っています。
職場のグループウェアには、職場での情報開示の必要性から、
やむなく、その用紙に書いた予定を入力しています。

紙の表自体は、Excelでつくった簡単なもので、
日付順に行があり、横軸に1日の時間軸をとってあります。
1年分で12枚、たったそれだけのものです。
狭い隙間に、予定をちまちま書くのですが、
半年以上経っても、どうやらこれで十分で、それ以上のものは必要ありません。

月を越えての確認も一望できます。
デザイン性のすぐれたものでは、まったくないので、
おしゃれな小物として手帳を持ちたいとというニーズにはまったく応えていませんが、
スケジュール管理は、この表のみで大丈夫です。

携帯、iPod、Googleなど、電子的なスケジュール管理のツールは、
立ち上げないと見られないという欠点がることはさることながら、
全体を一望できないという致命的な欠点があり、
それを乗り越えて使いこなすことはできそうにありません。

日々のスケジュールを把握して、いきいきとした生活を送るためには、
日々あることを常に一望できるようにしておけば良いだけで、
デザインなどを気にしながら手帳選びをすることなどは、まったく不要で、
どうやら高価な手帳やアイデア一杯の手帳も不要だと確信しています。
(少なくとも私自身にとっては、のことですが)

2007年11月6日火曜日

H.264という圧縮された動画のファイル

iPod nanoの小さな画面で見る映像の鮮明さにビックリしました。
とても良くできたおもちゃです。
今や大きな画面と通信機能をも持ったiPod touchが主流になりそうですが、
それでもnanoのコンパクトな本体とその映像の鮮明さの取り合わせには感激しました。

一方、三洋のムービーデジカメのXactiを使ったりしていますが、
H.264という圧縮形式で、撮影した画像をメモリーカードに記録します。

nanoの扱う動画のファイルもH.264の形式で圧縮されたものなのですが、
それとXactiの形式は異なるらしく、結局、見ることのできる形式に変換する
作業が必要となります。

スピーディーにやり取りできないことが残念でなりません。

2007年11月2日金曜日

FLO.Qで遊べます

いろいろなものをつなげていくことに
どれだけ役立つかは分かりませんが、
FLO.Q(フロークと呼ぶそうです)で結構遊べてしまいます。
ホームページやブログを
どのような位置づけのものとして使っていくかは、
世の皆様方もまだまだ模索中という段階でしょうか。

2007年10月29日月曜日

いちばの朝市が面白い

富士市の公設市場で3年前から月1回、朝市が開かれています。
これがなかなか面白いものであることを昨日知りました。
もっともっと面白いものになりそうです。
来月は、朝の早い時間から、ぜひとも訪れようと思っています。

2007年10月22日月曜日

締めくくりの役割を果たす打ち上げ花火

学園祭のフィナーレを飾る花火を見て、
改めて、打ち上げ花火の効果を実感しました。

三三七拍子や一本締めのような、拍手で最後を締めくくる形の
大きなものが打ち上げ花火であるように感じます。

さあ、これで終わりですよという幕引きが、
大きな打ち上げ花火の大音響と、
たくさん開いて消え行く光によって、
演出されます。

打ち上げ花火の持つ力を再認識しました。

2007年10月15日月曜日

木造耐力壁ジャパンカップ 予選の映像のUP終了



木造耐力壁ジャパンカップ予選の出場耐力壁の全29体分の映像をやっとUPし終わりました。
テロップもナレーションもなく、撮った素材を切り貼りしただけのものです。
編集にはWindowsのオマケソフトのムービーメーカーを使いましたが、いつのまにか進化していました。前は、テープから取り込む際に、取り込む箇所を複数選んだ後、最初の方にテープを再度戻してから取り込み作業が行われる形でした。が、今はPCの中に取り込む情報はその都度入っていて、取り込もうとすれば即座に取り込むことができます。

2007年10月10日水曜日

木造耐力壁ジャパンカップの映像



eyeVioに今年の予選出場29体のうち15体分をUPしました。

2007年10月4日木曜日

みんなの書店に登録しました

みんなの書店に登録してみました。
使い勝手が良いとは必ずしも言えないのですが、
本の紹介はそちらにしてみようかと思っています。

http://myshop.7andy.jp/myshop/tamagoro

2007年10月1日月曜日

タイトルを変更しました

今年も残すところあと3ヶ月となりました。

生活プロデュース工場
という言葉をタイトルに入れることにしました。

ブログの使い方を再検討していくつもりです。

本の紹介をセブンアンドワイに入れていこうかと考えています。

なぜかこの1週間、SoapBoXの調子がおかしいようです。

以上、日記ともいえないようなメモ書きです。

2007年9月17日月曜日

2007年9月14日金曜日

お客さまは演出対象

たぶん、こんなことは当たり前のことなのでしょうが、
改めてそうなんだろうなと感じました。

お店であろうが、なんであろうが、
来店、来場されたお客さまを対象にしてるという空間は、
お客様の行動そのものが、絶対に無視できない演出対象です。

行列のできる店の行列を、どう演出するかは重要です。

あたりまえのことを、
改めて、ふと考えてしまいました。

ちょっとだけタイトル変えました

be動詞研究所というブログのタイトルを
「be動詞」的に改めました。

ここで何か研究をしているわけでなく、
また研究所と名乗る怪しげな組織も一杯あるし、
うさんくさいこと、怪しげな雰囲気を消すために
タイトルを変えることにしました。

でも、改めたタイトルは、
一層怪しさを増すようなものになったかもしれません。

続いて行けるか


Video: Taillamp

2007年9月3日月曜日

また夏が終わる


Video: Summer Ending

<映才教育>時代 映画の学校はどこにでもある!

岡博大 著  フィルムアート社

2005年に登場した東京藝大の映像研究科の設立当初の話が、
前半部分に書かれているので、そのことが書かれた本なのかと思いながら
読み進めると、そうではなく、さまざまな映画に関わる人々への取材に
基づく内容が紹介されています。
さまざまな立場の方々が紹介されているので、
映画製作を取り巻く世界の現状を幅広い観点から見ることができ、
また、今後どのようになっていくかを考える上でのヒントが散りばめられています。
最後の部分では建築家の隈研吾さんも紹介されていて、
建築と映像の関わりについても考えさせられます。

形ある学校の紹介というより、
映画製作を学んでいくプロセスが
多様であるということが示されている本です。

2007年9月2日日曜日

世界が完全に思考停止する前に

森達也 著  角川文庫

オウム真理教がテーマとなっている「A」という映画つくった方が作者です。
新聞や雑誌に掲載された文章がまとめられています。
2004年に出版されたものが昨年文庫化されていました。

メディアのあり方、映像やドキュメンタリーというものについて、
根っこの部分に触れる形で、ものを考えさせてくれる本です。

今のマスコミのある方について考えさせてくれたり、
ドキュメンタリーがフィクションであるということについても
納得させてくれたり、
とにかく、いろいろなものがこの本から得られます。

2007年8月30日木曜日

ぐっとくる題名

ブルボン小林 著  中公新書ラクレ227

芥川賞を受賞した長嶋有さんがウェブサイト上のコラムをまとめられた本です。

いろいろな類型が紹介されている中で、一番面白く読めたのは、最後の現場篇です。
そこでは、ある新書本のタイトルが決まっていくプロセスが紹介されています。
最初の原案、筆者の提案、そして最後に決まったタイトル。
その一連の流れにおいて、実にさまざまことがらについて考えられていることが分かって、
とても参考になります。

といっても自分自身、映像俳句のタイトルを考える際に生かせるかというと、
なかなかすぐにタイトルをつける力が向上するわけでもないのですが、
何にしろ、
題名について考える際には、ヒントを与えてくれるかもしれない一冊です。

ふと立ち止まる


Video: Staition

2007年8月27日月曜日

みんなの願い


Video: All good wishes

15秒程度のタイトルつき映像を勝手に映像俳句と呼ぶことにしています。
SoapboxにUPしてみました。
Xacti(DMX-CG65)で撮影したMPEG4ファイルをそのままUPしました。
YouTubeやFlipClipにUPしたものより断然きれいです。

2007年8月16日木曜日

夏の夕食前の発見


Video: Dinner

半社会学講座

パオロ・マッツァリーノ 著  ちくま文庫

ある社会学者がペンネームで書かれた本です。
「つっこみ力」という、リテラシーをつっこみ力と訳せばよいという
観点から、社会の見方について書かれた本も著者の手になるものです。

2004年に出版されたものが今回文庫化されました。
この本の面白いの点のひとつは、
文庫化されるにあたって、各章に終わりに補講と題するものが
付け加わっています。
3年前に書かれたことを著者自身が検証する形になっています。
時間が進む中で、著者が変わらず主張し続けていることがらや、
社会情勢の変化したことなど、補講を読むことによって浮き彫りになります。
安易に使用されたデータなのか、意図的に改ざんされたものなのか、
など情報を正しく受け取るための、ものの考え方を教えてくれます。

学者のウソ

掛谷英紀 著  ソフトバンク新書031

これはかなり刺激的な本です。
私自身が読んだ新書本のいくつもが紹介されていて、
その内容について批判的に読み解かれたりしています。
単なるウソの紹介ではなく、
どうすれば見破ることができるかという方法についても
触れられています。
だまされないようにしたい、
ものごとをしっかり考えてから判断したい、
というように、ものの考え方を身につけるためには、
読んでおいて損はない一冊です。

先生はえらい

内田樹 著  ちくまプリマー新書002

先生や学校や本などから学ぶための学び方について書かれた本です。
というよりも、実は、この本は、
理解の仕方、コミュニケーションを通じてものを考える考え方に
ついて考察されている本です。
自分自身が成長していく中で、どのような姿勢で学んでいけばよいか
ということを明確に教えてくれます。

社会脳 人生のカギをにぎるもの

岡田尊司 著  PHP新書471

精神科医で脳の研究の専門家である著者が、
人の社会性の能力に着目し、
社会脳というキーワードを中心にすえて、
人が社会を形成して存続してきたことが述べられ、
そして今後存続していくために、どういう生き方を
していけば良いかということに対するヒントを与えてくれています。

私自身、
社会生活リテラシーというキーワードを提唱する一人とすると、
それを学ぶための教科書の1冊にしたいと思える本です。

2007年8月11日土曜日

尾崎豊のいた夏  歌詞に聞き入った

尾崎豊のいた夏の番組を見ていて、
歌詞に聞き入ることができた理由として、
ライブでの歌そのものの素晴らしさのためであることはもちろん、
番組としては、そこに歌詞がテロップで流れていなかったことが、
重要なことだったのだと考えられます。

もし、歌詞が流されていれば、
その字面を追って、歌に聞き入るということには
ならなかったはずです。
テロップを入れなかった編集方針に感心します。

若くして尾崎豊さんは亡くなり、
そのことは残念ではありますが、

もし生き続けていたとしても、
そういう生き方はしなかっただろうと思いながらも、
今現在、
そのまま芸能界というところで生きることになって、
バラエティ番組に出て日常生活等について話したりする
という存在になっていないことについては、
大いなる救いです。

尾崎豊がいた夏 改めて考えさせられました

NHKのプレミアム10という番組で
尾崎豊がいた夏 知られざる19歳の素顔
という内容が放送されていました。

大阪球場で行われたライブの準備からのフィナーレまでが
編集されていました。
途中には茂木健一郎氏のメッセージがはさまれていて、
あらためて歌詞に聞き入ったりもできました。

学校教育の場で提供できることは何か?
などということも自分自身においては、
考えさせられもしました。

NHKも、民放のバラエティー番組をまねたような番組や、
なんとなくいろんな人々の意見を集めたような感じで終わる
トーク番組などではなく、
こういうメッセージ性のある番組をつくってくれていればいいのに
と改めて思いました。

尾崎豊さんのそのライブ以降の生き方が、
なぜそうなっていったかということには
ふれられていませんが、

勝手に頭の中に浮かんできたのは、
人の生き方そのものについて考え抜いて
歌をつくり、歌うことを続けていこうとしたときに、
商業主義のようなものとの折り合いは、
おそらくつかなかっただろうなという
想像です。

とにもかくにも
いろいろなことを考えさせてくれた番組でした。

2007年8月5日日曜日

2007年7月28日土曜日

サイバージャーナリズム論

歌川令三 湯川鶴章 佐々木俊尚 森健 スポンタ中村 著

ソフトバンク新書044

新聞などの既存のマスメディアが今後どうなっていくか?
ジャーナリストの定義は?
サイバー時代の新しいジャーナリストの姿は?その役割は?
というような疑問に対してそれぞれの著者が、
実情を語り、また自らの意見を述べています。

最終章での、歌川氏と公文俊平氏との対談の中で、
公文氏が、これからは「知民」の時代だと断言されていることに
共感を覚えます。

「知民」ジャーナリストはお金にならず、
職業としてのジャーナリストは成立しなくなるという示唆も
確信をついているものと感じます。

公文氏の意見では、
今後、知の共同体においては、お布施の経済学が主流になるとのことです。

ネット上での情報のやり取りの今後を考えていく上で示唆に富む一冊です。

地盤が壊れることは想定外?

耐震設計というものがなされるときには、
基本的には地震によって地面が前後左右にゆれる際に、
建物自身がその揺れについていけない中で、
建物を水平に揺らす力が働くことに着目します。

その水平力に抵抗できるような強さや固さを持つ建物を
設計すること目指します。
どれほどの力に対して、
どれぐらいの抵抗できるようにするか?ということは、
設計の方針しだいで、いろいろな進め方があります。

しかし、
いずれにしても、
建物が地盤の上に乗っかっていることが前提で、
建物が建つ地盤そのものが破壊してしまうことを想定していません。

そのため、
原子力発電所であろうがなんであろうが、
直下の地盤が大きくずれたり崩壊した場合の被害は、
想定外のものとされてしまいます。
逆に、
そういう事態でも壊れないものをつくれというような要求も
現実的なものであるとは思えません。

静岡県内でも、
第2東名高速道路の工事が、
結局、
着々と進んでいます。
建設理由の一つに、大地震の際に
現在の東名高速道路が通行不能になったときの
バイパスとしての機能を果たすといわれたりもしています。

断層を横切る第2東名が、
大地震の際に無事であるとは、
到底思えません。

2007年7月27日金曜日

絶対に安全なんていうことは絶対ない

原子力発電所の耐震性について報道がなされていますが、
そもそも絶対に安全であるなどという基準でものはつくれません。

基準となるラインが設定され、
そのラインを上回っている確認をするだけです。
どういう設定をするかという方法は一つではないので、
設定の仕方によって、大丈夫だとみなしたり、駄目だと判断したり、
判定結果も異なったりします。

絶対安全だとか、絶対の安全を求めるとか、
ありもしないことを前提にすると、
現実の対応ができない状態になります。

非常に大きな地震の震動に見舞われたときに、
既存の原子力発電所にどういうことが起こるかということを、
きっちり予想できているなどと信じるべきではありません。
そういうリスクを背負った基盤の上で、
今の生活が成り立っていることは、ゆるぎない事実です。

2007年7月25日水曜日

データはウソをつく

谷岡一郎 著  ちくまプリマー新書059

ぜひベストセラーになって、
できるだけ多くの人にこの本を読んでもらいたい。
そう思える本です。
新聞報道、あやしげな占い師、著名人のコメントなど、
ついつい信じてしまう人の多い数々のウソについて、
それを見破るための考え方が明確に示されています。

みんな、できるだけものを考えて生きようよ。という
メッセージがこめられているように思えます。

随所に紹介されている
いしいひさいち氏の4コマ漫画にも
感心させられます。

コーヒーの量と心臓の健康度について
調査する例題については、
具体的な方法を丁寧に紹介しつつ、
結局のところ、いろいろ考えるべきことがある
ということが鮮やかに書かれています。

中高生にも読める体裁の本ですが、
大人、そして研究者と称する人も
ぜひ読んでおきたい一冊です。

一人でも多くの人がこういう本を読んで、
考えるということに
前向きになってもらいたいと思います。

2007年7月24日火曜日

そっと待っている

物理学者、ゴミと闘う

広瀬立成 著  講談社現代新書1887

レジのゴミ袋の節約は
石油の消費を抑えることに大いにつながるということ、
ペットボトルは
リサイクルされているから良いというようなものではないこと、
原子力のエネルギーに頼ることの是非についてなど、
環境の問題について考えるための材料を
数多く提供してくれています。

著者自ら、
町田市ごみゼロ市民会議の代表となっていらっしゃるそうです。
物理学の基本的な考え方を踏まえながら、
実践的な話が展開されています。

リサイクルしているから良いのだというような
間違った考えに陥らないためにも、
環境問題やごみのことについて
しっかり考えるためにも、
ぜひ読んでおきたい一冊です。

この本で述べられているような環境問題は、
これからの社会のあり方を考える上での
とても重要な問題なのですが、
今回の参議院選挙でも
大きな争点とならないということこそが、
実に大きな問題です。

2007年7月22日日曜日

なぜ勉強させるのか?

諏訪哲二 著  光文社新書291

著者は「プロ教師の会」の代表です。
「サブタイトルに教育再生を根本から考える」と掲げられていますが、
その根本にあるものとして、
個人が社会で生きるということついての考察がなされている上で、
教育についてのさまざまな事柄について述べられています。

ゆとり教育、親力、百マス計算など、
教育について考えるときに登場する最近のキーワードについても、
深く考えるための素材を得ることができます。

知識を得るということに根ざす学力というものだけに
重きをおくべきではないという主張がなされています。

まったくの同感です。

本文中で紹介されている教育学者の広田照幸氏の発言に中にある
「「わが子だけ」でなく世の中のすべての子供の未来に意識を向けてもらいたいものだ。」
という言葉にも、大いに共感できます。

教育について、また学校について考えようとする時には、ぜひ読んでおきたい一冊です。

2007年7月14日土曜日

考えるシート

山田ズーニー 著  講談社

数年前に出された本ですが、実に良くできています。

たとえば、
「おわび」を考えるシートというものがあります。
空白を埋めていくと、
相手のことを思いやったお詫びの文をつくることができます。
空白を埋めるといっても、穴埋めということではなく、
要所を押さえた構成の基本が示されているというものです。
自己紹介文から議事録まで、いろいろな文章の構成が、
実にほんわかした雰囲気で表現されています。

ものを考えるということ、文章を書くということ、
そういった力を磨くためのヒントを与えてくれる一冊です。

2007年7月9日月曜日

やわらか戦車流 Web2.0発エンタメ・ビジネス戦記

やわらか戦車連合軍 著・編  講談社

やわらか戦車という
ネット上で公開されているアニメが
売り出されるまでの過程が、
関係者へのインタビューなどをつづる中で
明らかにされています。

サブタイトルにWeb2.0発とあるように、
いきなりマスメディアを通じて
大々的に宣伝したわけでもなく、
うわさがうわさを呼ぶような状態で、
サーバへのアクセス数が急上昇していきます。

ファンワークスという会社を
お二人で始められたようですが、
その内のお一人の服部氏の言葉、
「また会社を作って思ったのは、
準備に時間をかけるのは無駄だということです。
まず始めてみるのが大事で、
あとはそのときどきに応じて、
必要となったものをやればいい。」
というのはとても印象に残りました。

連合軍という名称で、
複数の会社などのメンバーが
集まって話し合いがなされる中で、
ことが進んできたようですが、
参加者一同の中に、
おもしろいことをやろうという
共通意識があったことが
強く感じられます。

面白いことをやりたい。
プロデュースの過程を見てみたい。
Web2.0の実際を見てみたい。
と思う方にはお勧めの一冊です。

2007年7月2日月曜日

ヒトはなぜヒトをいじめるのか

正高信男 著  講談社ブルーバックスB-1556

人間以外の動物の世界では、いじめは存在しないそうです。
どうしていじめが起こるのかということについて、
実に冷静かつ的確に考察されています。
特に、傍観者の役割についての分析は、いじめがおこる確信を突いています。
社会のあり方や、子供中心主義の家庭のあり方についての問題提起もなされていて、
いじめについて考ようとする場合には、ぜひ読んでおきたい一冊です。

「一人力を養う。」ということに尽きる。と最後は締めくくられています。

記憶の「9マス英単語」

晴山陽一 著  文春新書577

3×3の9マスの真ん中にテーマが書かれていて、
その周りの8つのマスに日本語が書かれています。
その日本語を意味する英単語をクイズを解く気分で、
考えて英単語を覚えるという内容です。

挑戦するのはこれからですが、とても面白そうです。

プロローグに、テストもクイズも本来あまり意味は違わないのに、
テストは嫌われ、クイズは好かれる。そこで何とかテストを
クイズ化してみたというコンセプトが何よりも素敵です。

英単語の語彙を増やしたい人にはお勧めの一冊です。

2007年6月29日金曜日

入門!システム思考

枝廣淳子+内藤耕 著  講談社現代新書1895

 個別の要素そのものではなく、要素のつながりを重視し、構造を理解することを「システム思考」として提唱し、具体例を元に、その思考の有効性と、その思考をするためのコツが紹介されています。いろいろなものを合わせてプロデュースしていくことで世の中が面白くなると考えている私自身にとっては、まったく我が意を得たりという内容が書かれています。まさしく、ここに書かれているシステム思考を多くの人が身につけていくことが大事だと思います。

 ちなみにこの本の主な流れとはそれますが、文中に、副作用というものはなく、すべて作用なのだというような主張が書かれていて、それについては、眼からうろこが落ちるような感じで、とても新鮮な印象を受けました。

面白い本で、一読をお勧めします。
が、文字が大きく文章量は少なく、
現代新書もとうとうこの大きさの文字になるのかと
新書本の出版ラッシュの戦いの厳しさを感じます。

2007年6月24日日曜日

職場はなぜ壊れるのか

荒井千暁 著  ちくま新書643

 産業医である著者が、世の中のさまざまな過労死や労災認定される自殺などの事例を紹介していく中で、職場というものに内在する問題を掘り起こされています。時に自らの体験も交えられながら、仕事をして生きていくことのあり方についても説かれています。成果主義の大いなる問題点を指摘し、プロセスを見ることの重要性が暗に示されています。
 最近、仕事を頑張りすぎているなあなんて思われる方にとっては、必読の書です。それにしても、この本の全体を通じて、著者の自らの仕事に対する姿勢の生真面目さが伝わってきます。かなりのエネルギーが注がれてできた本であることが感じられます。

2007年6月20日水曜日

みんな頑張って生きている

XactiのCG65で撮った撮りっぱなし映像です。
中身について、きれいな絵とはいえません。

売れないのは誰のせい?

山本直人 著  新潮新書220

元々広告会社に勤務されていた著者が、
これからのマーケティングのあり方について、
実例を紹介する中で、自らの考えを述べていらっしゃいます。

情報受動型より情報検索型の効果が重要になってくると予見されていて、
そういう中で、広告につぎ込まれるお金が、どのように再分配されていくかという点が重要になってくるという指摘がなされています。

テレビCMの現状についても分析されていて、テレビや広告に興味がある方にとっては、読んでおいて損はしない一冊です。

これから面白い世の中になっていきそうだという、
今現在、私の抱いている印象について、
間違ってはいないなという確信が持てました。

2007年6月18日月曜日

ある生物の声

コミュニケーション不全になりそうな入門書の数々

新書本のシリーズがどんどん増えて、多くの本が登場しています。
内容も面白く、日ごろものを考える際の刺激となるような本もあります。
が、数が出る割には、読む気が起こらないようなものがたくさんあります。

より良いコミュニケーションをとるためのマニュアル本めいた新刊書が目立ちます。
その多くが、読む気が起こらないタイプに多く含まれます。

すべてを読まずしていうのもなんですが、
それらの本の中には、
自分と人との間にある種の無意識の壁の存在を前提として、
いかにより良いコミュニケーションを行うかというような発想で書かれたものが、
多く存在するように感じます。

プレゼンテーションについて書かれた本も同様で、
それはそれで大事ではあるものの、うわべでいかに良く見せるかについて、
そのテクニックを紹介しているだけのような本があります。

就職などの面接についてのマニュアル本でも
多くは、真面目にそれを読んで、そこに書かれた形式をなぞっているようでは、
駄目だろうなと思えるような本が目立ちます。

今の
コミュニケーションに関する本の編集内容や出版される状況が、
そもそも、コミュニケーション不全の世の中となっている兆候を
示しているようにも思えてきました。

2007年6月16日土曜日

爆発するソーシャルメディア

湯川鶴章 著  ソフトバンク新書034

値段はそれなりなのに文字が大きく情報量の少ないソフトバンク新書ですが、この本の中身は新鮮かつ刺激的です。これからの表現活動において、インターネットでの情報交換を通じてどのようになされていくかということの予測がなされています。この本の面白い点は、著者が既存のメディア媒体をつくる会社に所属されているということにあります。実に冷静に、今後のメディアの展開について見つめて書かれていることが伝わってきます。ブログやSNSなどを情報発信者として利用する上で、今後のあり方を探るためには、ぜひ読んでおきたい一冊です。

2007年6月9日土曜日

プロデュースとは、「あわせる」ということ

プロデュースというのは、もの、ひと、こと、いろいろなものを
「あわせる」ということなのだと捉えています。

昨日、映像製作のプロデューサーである方のと話の中で、

まさに、日々の仕事が、スタッフのこと費用のことなど、
いろいろなことをあわせて、作品を完成させる仕事なのだと、
いうこことを伺いました。

プロデュースというのは、もの、ひと、こと、いろいろなものを
「あわせる」ことなのだと捉えることにますます自信が持てました。

ちなみに、たくさんの「○○あわせる」があります。
組み合わせる 重ね合わせる 出会わせる つなぎ合わせる
結び合わせる 留め合わせる 縫い合わせる 付き合わせる
絡み合わせる 足し合わせる 話し合わせる 見合わせる
読み合わせる 埋め合わせる 掛け合わせる よじ合わせる
申し合わせる 混ぜ合わせる 貼り合せる 照らし合わせる
すり合せる

○○を合わせる というものを入れると無数に、
いろいろと合わせるものがあります。

2007年6月5日火曜日

「変わる!」思考術

畑村洋太郎 著  PHP文庫

独立した個として生きることが大事であるとうことが説かれています。社会生活リテラシーの教科書と勝手に認定させていただきたいような内容の本です。世の中を面白くしていくためには、一人ひとりがこの本に書かれているような自分で考え行動するようになっていくしかないと思われます。組織に所属しながら生きている場合も、こうすればいろいろな状況を変えていけるのだということを教えてくれる一冊です。もうすでに、ここに書かれているような自立分散型の社会が形成されつつあると私自身は考えています。

2007年6月1日金曜日

勉強することの目標は?

ものごとを進めていくにあたって、目標を定めて、
その具体的な目標に向かって活動していくことが、
ゴールに向かうための秘訣です。

さまざまなプロジェクトを成し遂げようとする時、
目的を見失わないように全体を見渡しながら、
次なる活動の目標を定めて、活動していきます。

勉強するという行為を考えたとき、
その目的を見失わないようにすることと、
その目的を達成するための段階に応じた目標を定めることが重要です。

目的を見失うどころか、あまり深く考えず、
目標だけは、受験のためのというとても分かりやすい設定をする。
「結局は、そうせざるを得ないんだよね。」
なんて諦めのような印象を伴って、
そういう場面が、とても多く転がっていそうです。

2007年5月31日木曜日

人生のステージ上での権利

人が生まれること、死ぬことは運命で、自分の力ではどうにもできないものです。
が、自分で自分の命を絶つことは可能です。
それは、人生のステージの上で得ている権利なのかもしれません。
この権利がなく、自らの意志で舞台を降りることができない、
自分で命を経つということが絶対にできないということになると、
恐ろしく人生というものが息苦しいものになりそうです。

自分で命を絶とうと思えば経つことができる。
そういう権利を持ちつつも、生き続ける。
そうして面白く生きていくことを、
あれやこれやと迷いながらも続けていきたいものです。

自分で命を絶つという選択肢を持っていることを意識しながらも、
それを行使せずに生き続けることが、
この世に生まれてきた運命を生かす秘訣です。

「計画力」を強くする

加藤昭吉 著  講談社ブルーバックス Y800

私自身が、プロジェクトを進めていくときに、おそらくこうしていけば良いなと漠然と意識している事がらが、見事に整理されて示されています。自分自身がイメージしていたことが間違っていなかったことが確認できたとともに、それらが見事に描き出されていることに感激しました。そもそも未来のことは、きっちりと予測することがむずかしいもので、不確定であるからこそ、プロジェクトの進めがいもあり、目標を達成したときの喜びも得られるのだと思います。ライフプランの捕らえ方なども示されていて、ブルーバックスは理系?の雰囲気を持つシリーズですが、日々の生活の中での目標の立て方とそれを実践していく方法を、極めて具体的に教えてくれる一冊です。この本が、PERT(工程管理の画期的な手法)を開発した著者によって書かれた本だということにも感激しました。

2007年5月22日火曜日

人生の目的は?

人生の目的は?って問いにどう答えますか?

旅のように考えてみたとして、
仮に東京から大阪に向かうことを想定すると、
終着駅となる大阪のような目的が人生に存在するものなのでしょうか?

人生の時間の最終的な終着駅がどこかと考えると、
それは死を迎える寸前ということになるでしょうか?

もし、そうであるのなら、
人生の目的は、どうやら終着駅にあるのではなさそうです。
終着駅にたどり着くまでの道中の過ごし方こそが重要です。

今を生きるなんて、いう話がよくなされますが、
ある目的に達するというゴールが存在するのではなく、
常に道中を楽しみながら旅を続けること自体が、
あえていえば、目的となります。

2007年5月20日日曜日

「普通がいい」という病

泉谷閑示 著  講談社現代新書1862

とても良くできた本です。
精神科医である著者が、
こころとからだと頭の問題について、
自らの経験、文学作品、宗教的なものの考え方に
考察を加えていく中で、
極めて明快に述べています。

心理学を勉強してみたいと思う人は、
まず読んでみて損はしません。

有資格者かどうかを抜きにして、
カウンセリングに関わる人には、
ぜひ読むことをお勧めします。

宗教の重要性がいまいち分からないなと思う人も、
これを読むと、こころのあり方と密接に関係していることが
理解できます。

どんな人にとっても、
自分自身の生き方について考える際の、
大いなるヒントとなる根本的なものの捕らえ方を教えてくれます。

著者の講義録に大幅に手を加えて形にされたものだそうですが、
かなり優れた名著です。

99.9%は仮説

竹内薫 著  光文社新書241

飛行機が飛ぶ原理は、実はしっかりとは分かっていない。
分かりやすいこれまでの説明は十分なものではない。
そういう話から始まって、
ものごとを、しっかり考えていこう、
頭ごなしに信じてしまうようなことはやめよう、
というメッセージがこめられています。

この本を読むことは、
常識を疑い、柔軟な発想をするトレーニングになります。

一気に読めてしまします。
それは、内容が面白いということと同時に、
あまりにも文字が大きく、情報量が少ないからです。
ちょっと、文字が大きすぎるよなと、感じます。

クリエイター・スピリットとは何か?

杉山知之 著  ちくまプリマー新書

小学生高学年から中学、高校生向けの新書シリーズの一冊ですが、
デジタルコンテンツをつくることに興味があるとか、
デジタルコンテンツをつくる仕事に就きたいとか、
いう人は、大人であっても読んでおいて良い本です。

デジタルハリウッドをつくった杉山氏は、
フットワークが軽く、世に転がっている道具をどんどん使いこなして、
新たにものをつくっていくということを、身を持って実践しつつ、
その姿勢の啓蒙をされているように見えます。

その姿勢の真髄が、平易な文章によって示されています。
一人一人がメディアになれる時代だ。という言葉は、
まったくそのとおりです。

2007年5月16日水曜日

ソーシャル・ウェブ入門

滑川海彦著  技術評論社

WEB2.0という言葉が示す実態がどのようなものであるか、
この数年で起きたことが実に良く整理されています。
また、
SNSとはどのようなものであるか、
ブログの特徴やブログの始め方について、
ユーザーとしての活用していくための情報も
コンパクトに取りまとめられています。

WEB2.0の海に船出するための指針となる一冊です。

2007年5月14日月曜日

フューチャリスト宣言

梅田望夫/茂木健一郎  筑摩新書656

お二人の対談の記録ですが、未来を創造して行くフューチャリスト同盟を組みましょうとまで語っている内容は、情熱的かつ刺激的なものです。WEB2.0という言葉が行き交う中で、ブログで情報発信をし、ブログで情報を得て、生きていく姿勢を見せてくれます。偶有性を持つ社会の仕組みのあり方の面白さを示し、どんどんその世界でエネルギーを注ぎ込んで生きていきましょうよというような、熱いメッセージがこめられています。自分自身を奮い立たせるのに、さあどういう立場で生きていこうかと模索しているときに、大いになる助けとなる一冊です。(私自身、何となくその役割の重要性を感じながらも、とりあえずのメモ書きのつもりで書いていたブログに対する意識も、再度洗いなおすつもりです。)

2007年5月6日日曜日

FlipClipに動画をUP

今まで利用していなかったのですが、
FlipClipにメンバー登録して動画をUPしてみました。
http://www.flipclip.net/clips/be-do-see/90b829


開設直後のeyeVioと違って、まったくストレスなくUPできました。
なかなか使い勝手が良さそうです。

FlipClipへの登録の仕方については、
映像つくるヒトのSNS DAVICS2について書かれているページ
http://www.davics2.net/ の中の
DAVICS2の使い方 というリンク先で分かりやすく紹介されています。

2007年5月5日土曜日

eyeVioにデジカメ動画をUP

sonyの動画をUPできるサイトeyeVioが始まりました。
早速映像をUPしましたが、
今のところ、すべてがうまくいく訳でもなさそうです。

デジカメDSC-T100で撮影した動画を30秒にまとめ、
それを3Mbちょっとに圧縮して、eyeVioにUPしました。

映像もつくるそば職人 谷津坂屋さん訪問 
640スタンダードモードで撮影
http://eyevio.jp/movie/7789


自宅前でのキャッチボールの風景 
640ファインモードで撮影
http://eyevio.jp/movie/7868

デジカメで気軽に撮影したものを、
ちょっと編集してeyeVioにUPする。
そういう形がどういう風に広がっていくかどうかは、
分かりませんが、でき不出来は別にして、
映像が誰にでも扱えるようになる環境が、
ほぼ整ったといえそうです。

2007年5月1日火曜日

映像つくるヒトの世界

DAVICS2  映像つくるヒトのSNS
というサイトが昨年の暮れから運営されていて、
有意義に参加させていただいています。

つい最近、その中で「映像と教育」というコミュニティーを開設しました。
すると、また、こういう方がメンバーにいらっしゃったんだというような形で、
新たにいろいろな方々と知り合うことができました。
(今日のところは、まだネット上でのみなのですが)
映像製作を教育の場で活用する。
映像製作の教育を行う。
など、映像と教育のテーマについて、いろいろやっていけそうな気がしています。

http://sns.davics2.net/

ソニーのeyeVioのサービスが開始されました。
パーソナル映像ネットメディアと称するだけに、
製作した映像を発信できるようなチャンネルを、
個人が持てるような感覚でつくられています。
まだ、使いこなしていませんが、
早速登録してみました。

http://eyevio.jp/

5月1日 月が変わりましたが、
いろいろと面白いことを、さらにやっていけるかもしれません。

2007年4月22日日曜日

畝山さんのサイト

http://d.hatena.ne.jp/uneyama/

松永和紀さんの著書「メディア・バイアス」に紹介されていたサイトです。
食品の安全性についての確かな情報を得ることができそうです。

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学

松永和紀 著  光文社新書298

 この本は日本国民全員に読んでもらいたいと思える本です。義務教育の現場での教科書にしても良いかもしれません。あやしい情報についての真偽だけでなく、その情報が伝えられた経緯などについても語られていたりします。テレビ番組におけるねつ造事件についても触れられており、その事件の報道のされ方についての問題点にまで言及されています。レタスが取り上げられた回で放送された実験を行われた研究者がその直後から事実と異なる内容が放送されたということを語っていらっしゃったのに、誤解されて(報道番組を見ただけで、私自身も誤解していました)報道直後からバッシングを受けたことなどの真相についても書かれています。
 マイナスイオンの有効性を信じ、遺伝子組み換え食品に過剰に反応したり、食べただけで痩せる食品の存在をついつい信じてしまう人は、ぜひとも読んでおくべき一冊です。

なぜ日本人は劣化したか

香山リカ 著  講談社現代新書1889

著者の他の著作物と同様に、示す論旨が非常に明確です。日本人の体、こころ、ものを考える力、など、さまざまなことがらにおいて、劣化しているという傾向を読み取れるということが、示されています。今ある自分自身についても、その姿を見直すきっかけになる本です。自分だけが良ければ良いと考える風潮やその考え方を批判しながら、最後には、その対処方法として、そういう考え方に則って行動しても損なのだということを示唆することが有効であると述べられています。あとがきの最後に著者自らが劣化する前にこの本が書けて良かったと語っていますが、劣化を防ぐためにも、この本に参考文献リストが付いていればなお良かったと感じました。

2007年4月21日土曜日

黒板のない教室

春にリニューアルして、グループワークでPCを操作して映像編集などを行う教室が見違えるようにおしゃれな空間に生まれ変わりました。白を貴重に緑をポイントに置くというコンセプトでつくられています。これまであった黒板を取り外しました。初めてのお披露目授業で、教室に入って行ったときに聞こえてきた学生の一言が印象的でした。「前がない!」 確かに、これまでの教室は黒板があって、そのことによって前後というものが存在していました。なるべく後ろのほうに座っていようなどという選択がリニューアルされた教室ではできないようです。

2007年4月15日日曜日

庭の手入れ

自宅のちっちゃな庭ですが、しばらくぶりに手入れをしました。
株立ちのアズキナシとカエデの一部の枯れた幹を切り、
ツバキやキンモクセイの枝を透かしました。

半日以上かかって、やっと夕方になんとか終了し、
玄関周りがすっきりしたと共に、
身体のあちこちには若干の疲労を感じています。

家にかかるコスト、家の価値をどうみるかということは、
普段の生活のあり方に大きく左右されます。

作業に集中する中で、
手入れをしたり手間をかけたりすればするほど、
家というものが持つ、生活のステージとしての役割を発揮させて、
有効活用していることになるのだと、改めて感じていました。

2007年4月12日木曜日

やりがいや充実感を持って仕事をしている

スローキャリアという本に、幸せのキャリアをつくる10の行動特性というものが書かれています。
その本には、14の企業の20代後半から40代前半の2400名の社員への80項目の質問の回答を集計した分析結果について、解説されている箇所があります。その結果から、やりがいや充実感をもっていることと相関の高かった行動特性をピックアップして、その10個の内容が示されています。
私自身は、それを読んで鳥肌が立つように感じました。それは、何か見透かされているかのように、自分自身の普段の行動特性が、見事にそこで示されている項目に合致していたためです。どうりで普段から充実感を得て仕事できているんだと、改めて納得・確認してしまいました。

2007年4月11日水曜日

スローキャリア

高橋俊介 著  PHP文庫

キャリアに勝ちも負けもなく、キャリアアップというようなことを目指す上昇志向である必要もないという観点から、スローキャリアという捕らえ方が紹介されています。一般的にキャリアについて誤解されているだろうということの問題点の指摘に始まり、問題設定能力などキャリアデザインしていくにあたり重要であることがらについて、具体的な例を交えながら述べられています。就職活動中の学生はもとより、自らのキャリア形成を考える社会人、さらにはキャリアカウンセリングを行う方々にも、ぜひお読みいただきたい一冊です。

2007年4月5日木曜日

元気な短大にいると別世界?

雑誌SPAの4月10日号に
説明会の参加者は2人!「短大消滅」の現実度
という特集記事が掲載されています。
評論家の一般論、なんだこれはというようなオープンキャンパスへの記者の体験記、さらには、あまりにひどすぎる状態に逆に感心させられてしまうような、短大職員、教授、学生のコメント、などが掲載されています。
また、そこには「(企業が)短大卒を採用する必要がないんです。」とか「今や短大のみを経営する学校法人はほとんどないでしょう。」というような評論家のコメントなども載せられています。
その評論化がほとんどないという、珍しくも短大のみを経営する学校法人の短大で、企業からも欲しいと言われる卒業生が毎年多く出るという元気な短大にいる身としては、この特集記事でイメージされている短大像は、まったく別世界のようです。ここで書かれているものを短大の常識であるとするならば、驚異!こんなに元気なビックリ短大が存在した!なんて記事を書くための取材をしに、私が勤務する短大に来てもらいたいものです。
(ちなみに、すでにこの間行われた次年度募集に関わるオープンキャンパスも活気あるものでした。)

2007年4月4日水曜日

誤った情報を放送したことのお詫び

 ある番組の捏造について、その経緯を調べた内容と、今後同じような問題を起こさないためにどうすべきかについて語られた番組が放送されました。科学的根拠に乏しいことがらについて、データをでっち上げて放送したものが複数あったことが示されていました。番組を見て、今回の事件の原因として、確かな情報を伝えるという根本的な姿勢が当事者に欠けていたという印象を受けました。
 その番組を見終わって、ふと引っ掛かりを感じたことがあります。そもそも数多く放送されているCMにおいて、そこで与えられる情報が捏造されたものではないにしろ、効果や効能などは不明確で、商品のイメージのみが伝えられるだけのものが放映されて、その影響を受けて視聴者がものを買ってしまっているという現実です。消費者が、確かな情報を得たり、ものをしっかり考えないで商品を買ってくれるという前提でCMが放映されているとすれば、「確かな情報を提供するという根本」の根本そのものから問わなければならないのかもしれません。

2007年4月3日火曜日

理解できない「ご理解ください」


バス停に料金値上げを通知するポスターがありました。
淡々と値上げの事実だけが示されていて、その理由はまったく示されていません。
それなのに、「ご理解いただきますようお願い申し上げます」と記載されています。
ご容赦、とかご了解というような言葉のほうがふさわしく、
理由も知らされないまま、理解を求めるということに違和感を感じました。
理解を求めるのであれば理由が示されるべきだと思います。

理解するためには、考える対象となるものの情報が必要です。

自分の気持ちを相手に分かる形でしっかり提示することを怠っているのに、
理解してもらえないと嘆いたりしてしまったりするのも、同様の過ちかもしれません。

2007年4月1日日曜日

デジカメの動画

最近のデジカメは、デジタルビデオカメラには及ばないものの、編集する気になるような動画の素材を撮ることができます。薄型のデジカメ以外のものには見えないその形が、動画を撮るというある種の構えるような意識を取り去ってくれます。画質、音質がそれなりであることを許し、手振れをしないように撮影すれば、30秒ぐらいの短い作品を作っていけそうです。これから出る新機種の中にも動画撮影が得意なデジカメが登場してくるようですが、デジカメ動画のジャンルが確立されることもありそうな気がします。

2007年3月31日土曜日

リバタリアン宣言

蔵研也 著  朝日新書032

クニガキチントという考え方がいかに愚かであるかということを、さまざまなことがら、政治、教育、その他の各種社会問題を例に挙げて、語りつくしてくれている本だといえます。著者の熱意が強すぎる感じがしますが、あたりまえであると思い込んでいることへの見方を変えさせてくれるきっかけとなる一冊です。

2007年3月29日木曜日

NHK プロフェッショナル 宮崎駿 氏

 NHKの番組 プロフェッショナルで宮崎駿氏の仕事ぶりが紹介されていました。新作の映画の構想を生み出すプロセスを記録したドキュメンタリーで、HDVカメラをディレクターが手持ちで取材を続けたものが、編集されて番組になっていました。興味深い点は2つ。宮崎氏の面白いものをつくろうとしているプロセスでの産みの苦しみの様子がうかがい知ることができたことが、その一つ。もう一つは、ディレクターが撮影した映像です。1週間こもった期間に、インタビューを避けるようになる宮崎氏に対して質問するシーンでは、畳の上にカメラを置いて話したりしていました。その他に、窓から吹きすさぶ風に揺れる木々、こもっていた家の遠景など、挿入されるカットについても、定番の表現なのかもしれませんが興味深く見ることができました。いつ再放送されるかは知りませんが、ものをつくる人、映像をつくるひとには、ぜひ視聴することをお勧めします。

2007年3月28日水曜日

変わらぬ状況を映すことは難しい?

 地震被害の報道がなされる中で、倒壊した家、倒壊等に伴ってさらに破損したものなどをクローズアップした映像が伝えられます。情報としては、倒壊しなかった部分、倒壊したものとしなかったもの、その周辺の状況など、得たいことがらはたくさんあります。にもかかわらず、変わらなかったものの映像というのはおそらく絵にならず、変わった部分のみを切り取るためだろうと思いますが、報道される映像からは、全体像をうかがい知ることが困難です。衝撃的でない映像によって重要な情報が得られることもあると思うのですが、そのような映像を流すことについては、放送上の意味があまりないのだろと勝手にお察ししています。
 また、ある番組では、キラーパルスなる用語を説明しながら、木造家屋の倒壊の説明をしていました。既存のもので明らかに補強が必要であると思われる建物が倒壊しているように映像からは見受けられ、該当する建物についての耐震補強や建て替えの重要性と、それが困難であったりする現状を捕らえ直して説明すればよい流れだと感じました。しかしながら、何らかの新しい情報を取り出して説明しようという努力をするがために、結局は焦点がずれたような妙な説明をすることになります。そういう内容が広く放送されてしまうことに、目立ったことを伝えないといけない放送業界の宿命めいたものを感じてしまいます。

2007年3月26日月曜日

社会学入門

見田宗介 著  岩波新書1009

 社会学が関係としての人間の学であると断言されたもと、世の中のさまざまな事がらについて考える際のもとになる見方について述べられています。理想と現実について、テロリズムとの戦い方、自立について、環境問題の捉え方、交響するコミューンのモデルの提示など、ものを考えるにあたって、大いなる刺激を得る思考の軌跡が散りばめられています。どのような立場の方にもぜひともお勧めしたい一冊です。学生時代に読んで刺激を受けた「気流の鳴る音」の作者と同一の著作者であることを知り、驚くとともに、なるほどあの本の著者がこういうものの考え方にたどり着かれたのだと納得してしまいました。

2007年3月23日金曜日

大いなるエネルギーが注がれている教科書

 高校の教科書のいくつかを見てみました。その編集には大いなるエネルギーが注がれ、非常に多くの知識が極めてコンパクトに詰め込まれていることに、改めて気づかされました。そこには結構専門的な知識が盛り込まれていて、そこに書かれている内容が理解できれば、社会で求められる人材として十分にやっていけそうに思えます。
 問題として感じたことは、コンパクトに編集されたそれぞれのことがらが、コンパクトには語りえず理解し得なさそうな形で圧縮されているということです。旅行などにで便利だとされる圧縮して小さくなったタオルがあります。小さな円筒形の塊が水につけるとタオルになるというものです。教科書に盛りこまれた事がらも水を得て、実際の姿になると実に大きなものになります。実際には、その大きなものについて考え理解するということことが重要なのですが、コンパクトに納められたものをなぞるだけでは、その理解に行き着くことは難しく、ましてやその中身の面白さに気づくことはさらに難しいのかもしれません。
 あるテーマについて、深く考え、理解へと向かうことを学習だとすれば、コンパクトに凝縮された知識が納められている教科書というものは、学習の際に辞書的な役割以上の力を発揮するものではなさそうに思えます。教科書なるものの存在の発生、さらにはあり方そのものについて、検定の是非や有無などということを超えて、考えてみなくてはならないと思わされてしまいました。

知財革命

荒井寿光 著  角川ONEテーマ21 C-120

内閣官房・知的財産戦略推進事務局長という立場の著者が、知的財産について、世界でどのように扱われ日本でどのように扱っているかという現状を明確に示してくれています。芸術や文化をビジネスにつなげることの重要性や、そういうことを担う人材としてのプロデューサーの育成の必要性が説かれています。知財検定というものの検定試験が2005年から開始されていることも紹介されていて、教育機関の中で知財ということに対して、どのように取組んでいけば良いかということのヒントも得られる一冊です。
グーグルが無料経済という土俵を作り上げた中で、それを超えるビジネスモデルが存在する可能性について示唆されています。ミクシィやハテナブックマーク、YahooのSNS構想、mF247などの事例が、運営者からのインタビューも交えて紹介されています。2006年の夏ごろから連載された文章の集積だそうですが、半年前の春に発行された「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する」という著書と併せて読むと、一連の流れが意識でき、今後の展開を模索するきっかけを得ることができます。

グーグル Google 既存のビジネスを破壊する

佐々木俊尚 著 文春新書501

Googleのことについて、どのように始まり、どのように成長してきたかを知るには格好の一冊です。ちょうど一年前の2006年4月に発行されたものですが、面白いのは、この2007年1月に発行された「次世代ウェブ グーグルの次のモデル」という続編?をあわせて読んでみることです。1年も経たずにどんどん変化が進んでいることに気づかされてしまいます。

2007年3月22日木曜日

採用力のある面接

辻太一郎 著  生活人新書212

著者は、元リクルート社員で人事部採用責任者として1万人以上の学生を面接する経験を持つ方だそうです。面接をする側にとってのマニュアル本なのですが、面接される側が読むと得るものは大きいと思えます。面接の受け方のノウハウが書かれた本より、面接を受けるものにとって有用な情報が得られる一冊です。

いまどきの「常識」

香山リカ 著  岩波新書969

お金、社会、メディア、政治など、少し考えてみればなるほどそのとおりだと思わされることがら、しかし、普段なにげなく生活してると、まったく無頓着に意識しないままになっている重要なことがらについて、明快に語られています。ハローワークにあった「自分らしい仕事を見つけよう!」という垂れ幕に怒りを覚え、「どんな仕事だっていいじゃないか」「とにかく何かやってみよう」というメッセージが掲げられる日がこないとダメだという主張などにも、強く共感を覚えました。

仕事とセックスのあいだ

玄田有史 斎藤珠里 共著  朝日新書024

雑誌アエラで行われたアンケート調査の結果を元に、セックスレスとなる原因分析などがなされています。主張されていることが、必ずしもアンケート結果の分析内容から明確に語れるものではなかったりするのですが、ワーク・ライフ・バランスについて考える際の参考になる一冊です。

NHK問題

武田徹 著  ちくま新書635

ラジオ放送に始まりNHKの歴史を知ることができます。ラジオ体操というものがどのようにして行われることになったのかという経緯についても書かれています。NHKの受信料の徴収方法について議論される中で、ぜひ読んでおきたい一冊です。支配せず、支配されないという生き方を目指す中で、公共的なコミュニケーションが必要となり、そこにNHKの役割があるであろうと示されている。

2007年3月14日水曜日

「人生の答」の出し方

柳田邦夫 新潮文庫

ノンフィクション作家の断章が散りばめられています。
ドキュメンタリー映像の製作者が本で主張するケースが紹介されていて、
映像で言い尽くせないことがあるという話など、そういう見方があるのか
と思わせられる話がいろいろ散りばめられています。

生きがい療法という話では、治らず死に到るとされる病の中で、生きる
方々について紹介されていて、そこで示されている3つの心得、
前向きな姿勢で病気と闘い、1日の目標を自覚して全力投球する、
人のためになることをする、ということは普段何気なく生きているような
自分自身にとっても有用なことばです。

昭和20年の堀田善衛の「広場の孤独」に次のような台詞があるということも
紹介されていますが、これにもまた驚かされます。
「現代の人間は、交通通信(コミュニケーション)が便利になるに従って
より孤独になってゆくのではないか」

頭にいろいろな刺激を与えてくれる一冊です。

2007年3月11日日曜日

心のこもった答辞

ある学校の卒業式
1週間に1度出向している日本建築専門学校の卒業式に出席しました。
多くの学生が寮で生活して4年間を過ごすこの学校では、
卒業生の仲間意識というものは、
そうではない一般の学校と大いに異なるものがあります。

今年の卒業式は、いつもより増して、その共同意識が強調されたものでした。
特に答辞は、出席者全員の感動を誘いました。
感謝の気持ちや今後の決意など、基本的なことをしっかり表明しながらも、
卒業生自身のことばで、入学できたこと、在学したことに対する
喜びや誇りが、素直に表現されていました。

式というものにおいて、その形式が非常に重要である一方、
そこに心がこめられることの大切さを改めて感じさせられました。

その後の謝恩会も含め、
卒業生ひとりひとりの喜びが伝わる場に触れることができた1日でした。

佐賀市内を歩いてみれば

佐賀大学の鳳雛塾にお邪魔するにあたり、
初めての佐賀訪問で、市内の何を見ようかと観光情報誌を見たところ、
有田、唐津など周辺都市が多く紹介されていて、
佐賀市内そのものにはあまり多くの情報が掲載されていません。

得ることのできたことは、
佐賀城の御殿が復元されている。
ひなまつりで市内の各所で雛人形の展示等がされている。
というような情報程度でした。

歩いてみると、
最近あちこちで見かけるのと同じような風景で、
商店街の空き店舗が目立ちました。
また、住み手を失ったであろう住居がちらほら見られたりもします。

が、そういった中で、あちこちに、
昔ながらの蔵や住居が残っているもののに出くわしたり、
また、美味しいコーヒーがいただけるお店もいくつか発見しました。

佐賀市内に限らず、街の中で面白いもの、いいものに出会うためには、
歩くのが一番だと改めて確信しました。

2007年3月10日土曜日

佐賀の鳳雛塾 とても頑張っていらっしゃいます

佐賀大学内に事務局を構える鳳雛(ほすすう)塾にお邪魔して、
塾の様子を拝見すると共に、小、中、高等学校にも提供されている
起業家教育の中身について伺うことができました。

慶応大学のケースメソッドを利用した塾の方法はとても面白く、
この方法であれば、知識を伝達するという形でなく、社会において、
ものを考える力そのものが養われるということを実感として確認しました。

また、小、中、高等学校との取り組みにおいても、
打ち合わせから、授業時間の中まで、
かなりの労力をかけ、
片手まで行っているのではない、
社会について学ぶことのできるプログラムを
しっかり実践されていることを確認しました。

大学の中での認知度がさほどでなさそうなことが意外で、
起業家教育の大きな柱として佐賀の中でより発展されることに
大いなる期待をしてしまいます。

2007年2月28日水曜日

ビデオ 撮影 編集 ノート

Uシネマ・カンパニー 編著  ユーリード出版

コンパクトに撮影と編集のノウハウがまとめられています。
あまりに基本的なことすぎて、
誰にも聞けないなと思えるようなことについても解説されています。

編集ソフトのメーカーが作った本であるためか、素人が誤りやすい点について、
うまく触れています。ソフトを初めとして、メーカーの一覧なども示されています。

今まで読んだ入門書の中で、一番うまくコンパクトに情報がまとめられていると感じました。

2007年2月27日火曜日

杉並 住民ディレクター 面白くなりそうです。

日曜日に、飛び入りで杉並区の住民ディレクターの集まりに参加させていただきました。
熱心な皆さんのやり取りを楽しませていただくと共に、いろいろな情報交換もできました。
プリズムの岸本さんの活動の本音を知ることもでき、そのことも大変有意義でした。

岸本さんがおっしゃるように映像をつくって見せ合うことが、
課題解決の行動を誘発するのだということには大いに共感できます。

映像をとりまく状況はどんどん面白くなっているように感じます。

ちなみにこの日の昼間に観たメディア関連の展覧会は面白くありませんでした。
インタラクティブといっても、人と人との関係を深めていくことへの意識があまり感じられません。
メディアというものを捕らえるときにも、主役が人であるということを常に意識しておきたいと思います。

2007年2月22日木曜日

個人と社会 花と空

白い梅の花を見て
きれいだなと感じ

ふと立ち止まって
何をきれいだと思ったのかと
考えてみれば

その対象は
空の色と花の色のコントラスト
であったことに気づきます。

個人と社会
ともに映えるのも
花と空のように
互いのコントラストに
よるものなのかもしれません。
(通勤途中の風景より)

面白い国 日本に

美しい国 日本より、面白い国 日本 を目指した方が良いような気がします。
誰でも、面白い人生を生きることを目指し、社会もまた面白い社会になっていくというようなストーリーを描いて、世の中劇場の話が進んでいけば、それこそ面白いと思います。

2007年2月21日水曜日

つっこみ力

パオロ・マッツァリーノ 著
ちくま新書 645

メディアリテラシーという言葉を、つっこみ力と言い換えようという提言の元、世の中のさまざまなことがらに対して、つっこみがなされています。戯作者と自称する著者は謎の人物。とはいうものの、参考文献がしっかり記載されていて、文体やタイトルや著者名のイメージとは違って、冷静に考察して書かれているように思われます。正しさよりも面白さを追求しようという提案には大いに共感できます。世の中であたりまえと思えるようなことをもう一度見直そうと思うときには、さまざまなヒントを与えてくれる一冊です。

2007年2月19日月曜日

引越し作業 ほぼ完了

前のブログでUPしていた「ほんの少しのご紹介」「たまの落書き」の内容をこのブログにコピーしました。これでほぼ引越し作業が終了し、2月一杯で、前のブログを閉じようと思っています。実際の住居と同じで、しばらく生活した場所から、いざ引越しするとなると、何をどう運ぶかってことも結構面倒です。ブログも情報発信のすみかといえばすみかで、居を構えるというイメージに近いものがあります。

2007年2月18日日曜日

夏休みの仕事

学校に通うころには、長い夏休みがあって、でも休みだというのに宿題はたくさんあって、なんだかんだしているうちに長かった夏休みがあっという間に終わってしまったと感じたことは多い。暴力的なエネルギーが降り注がれる中、休みなんだと決め込むことなく、淡々と仕事を進めていくと何かは形に残せる。夏には夏休みという感覚を捨てた方がいいのかもしれない。

目標の果実


実のある枝につながらない木を登っていっても、目的の実にはたどり着けない。やみくもに登っていくことがいいのかどうか分からない。でも、目標とする実が、ある枝にずっとくっついているというものではなく、時に連れてどこかの枝に花が咲いてその後結んでいくものであるとすれば、登り始めた頃には実のなかった枝にも、先には実が結んでいたりする。

人生のシナリオを書く

自分の人生のシナリオぐらいは自分で書きたいものだけど、そのシナリオ通りに人生は展開しない。そのシナリオにしたがって演出しようにも、そこに登場するあまりにも多くの人や、ものや、ことを自分がコントロールすることはできない。それよりも何よりも、そもそも、そのシナリオの物語をいつ終えるかということすら、普通は自分で決めることができない。

支える喜び

支える人と支えられる人、支える人がエネルギーを注いで支えてあげる。エネルギーを注ぐ人が与える立場で、支えられる人が受け手なのかというというとそうとはいえないところが面白い。支える人は、支えられる人にエネルギーを注いでいるときに、自分自身の存在が有意義なものに感じられ、生きている喜びというものを得ていたりする。

目的は目標地点に行くこと?

徐々に上がっていくという感覚やその途中で見える風景の美しさ。そういうものにひかれて登山道を登っていくことが楽しみであるとするなら、山登りの目的は登ることそのものにあるといえる。目標地点への到達を夢見つつも、そこにいたる日々の営みそのものを楽しんでいるのかもしれない。

自分を探す必要などない

本当の自分はそもそもの自分自身でしかなく、人の目、世間の目など、自分以外のものに映った自分は、自分の一部を映した自分でしかない。映された自分を本当の自分だと錯覚するとき、本当の自分の身体の居場所を見失って、自分探しなどという訳の分からないイメージをもつことになる。自分の身体を常に確認しておけば良い。

便利な道具に囲まれて

こういうこともあった方が良い、ああいうこともあった方が良い。ものでも、ことでも、ないよりあった方がいいなんていう思うつきで足したり溜めたりして行くと、いずれ抱えきれない大きなお荷物を背負い込むことになる。ないよりあった方が良いと思ってしまっていたものが、実際にはない方が良いものであったと気づくのは、抱えきれなくなってしまってからだったりする。

いきいきと踊る

いきいきとした踊りを踊るには、無理やり強制されて手取り足取り踊らされてもだめで、自分で自分の体を自由に動かす必要がある。周辺のものに束縛されて生きているのだろうけど、自分自身を拘束するものがないというふうに感じられるようになった時に初めて、自分で身体を動かして踊ることができる。

無限のストーリー

たくさんのポイントがあって、そのポイントをどのようにつなぎ合わせてストーリーを作っていくかということは、まったく自由なこと。自分自身の生きるストーリーに決められた道とか、外れた道などというものはなく、無数のポイントをじぶんなりにつないで行けばいいだけ。そのストーリーの数は無限にあるといえる。

目標設定の常識

山頂を目指す登山道の途中には、何合目と呼ばれる途中途中の目標地点がある。遠い目標やすぐには到達できないようなゴールに向かって進もうとするとき、たどり着くことが明確に想像できる中継地点があれば、それらを超え続けているうちにゴールに達することができる。

互いに向き合う

コミュニケーションをうまくとろうとする時に一番必要なものは、互いを尊重して分かり合うことだと言ったところで、そもそも始めに相手と向き合うという姿勢から始まるのかもしれない。会話でもメールのやり取りでも、まず最初のスタートは相手と向き合うということで、それなしには、理解もコミュニケーションも成り立たない。

ちからを一つに集める

力を一つにするときは、綱引きのように一本の綱をみんなで引くようにしているとは限らない。それよりも、ばらばらに引っ張った力が一つになるようなことの方が多いのかもしれない。力はどこでひとつになっているかとういうと、それは目的や目標の部分、ひとりひとりの姿勢や思惑が違っても、目標が同じであれば、集まった力をひとつにすることができる。

手を尽くすすための手

ものごとに対処するときに、さまざまな手立てがあることを知っている場合と、限られた方策しか知らない場合とでは、望ましい結果の得られる率は違う。一長一短ある手段を取捨選択したり、ときには組み合わせてみたり、十分に手を尽くすためには、できるだけ多くの道具の使い方を知っているほうが良い。

流れの中で自由

時の流れを止めたり変えたりすることはできないのだけれど、その時の大平原の中で、どのように振る舞い、どのように流されていくのかということは自分自身の意志で決めていくことができる。決まりきった道しかないように思えている時は、ちょっと周りを見渡して、自由に振舞える大きな時の流れの中にいるのだということを確認したほうがいいのかもしれない。

ピタリとあわせることもない

何をどうもっていくかと迷うときに、定番と感じてしまうようなものに合わせて、何の疑いもなくこれしかないと決めつけたりしない方がいい。違和感を感じるようなものであっても、実はその方がふさわしいものであったりすることもある。

いつでも舞台の上にいる

あこがれのステージに上がることがかなわない夢なんだと思いながら、自分自身が、今すでに、かげがいのないステージの上に立っていることに気づかなかったりする。今立っているステージで踊り始めれば、ふと気づいたときに、あこがれのステージで踊っていることとになっていたりするかもしれない。

不自由な中でこそ

まったくの自由で何をしても良いといわれて何もできないということもある。逆に、ここからここまでという枠が設定されて、不自由な立場に置かれた方が、目標を見定めることができて、達成感が持てるようなことに携わることができたりする。

眺めていても始まらない

中はどうなっているんだろうか、どれにすればいいんだろうか、眺めながら迷っていても、そこから先に進むことはできない。ある時は決断し、ある時は流れに身を任せ、とにもかくにも、一つ決めて、中に飛び込むことによって次につながる発見と出会うことになる。ただただ決めあぐねて眺めているだけでは何も始まらない。

ゴールがあればゲームになる

目標を定めると、その目標に向かって前に進んでいきやすくなる。進んでいく途中でも、目標との距離を測りながら、その距離が縮まっていくことに喜びを見出すこともできる。ひとたび目標を定めて歩んでいくコツも身につけると、さらにその先に進んでいくこともしやすくなる。自分自身のゴールを設定していけば、生活そのものがゲームに感じられるようになる。

時には何もしないで過ごす

時には、起きているときに何もしないで過ごすということをしたい。そういう時を過ごすとあたりまえではあるが大事なことに改めて気づくことになる。その大事なことというのは、時というものが、自分の活動に関わりなく過ぎていくものだということ。ずっと動き続けていると、この当たり前のことを忘れてしまっていたりする。

自分を良く見せようとしてみても

他人にどう見せるかということを意識して着飾ってみたとしても、結局は自分自身の中身の様子がそこには反映されてしまう。ということは、自分自身の中に見せたい自分というものがあれば、それが結局は外に向かって表現されていくことになる。人に見られる自分の姿のありようはとても重要なんだけれども、それは人にすぐに見えるわけではない自分自身の中身の姿を映すものとなる。

初めから合うものはない

自分に合ったものを見つける。そういう気持ちで探してみても、そうは都合よく自分に合うものが転がっていることはない。あるものに自分を合わせていく。そういう気持ちで歩かなければ、実は自分に合うものなんて見つからない。ただ、自分ばかりが合わせるのかというとそうでもなく、相手である器のほうを変えていくという働きかけも大いに必要だったりもする。

決断を迫られるとき

すべて手に入れるとかすべてうまくいくとか、あきらめたり断念したりすることがなく生きていければそれに越したことはないかもしれない。でも、ほとんどの場合、そうではなくて、こちらをとれば、あちらを捨て、あちらをとれば、こちらを捨てざるを得ない状況に出くわすことになる。どちらをとるかについては決断するしかない。決断にあたっては、どちらを選ぼうと選んだことに自分自身が責任を持つという気構えが必要になる。

単純じゃないからこそ学べる


何かを学ぼうとしたり、身につけようとしたときに、そのものが単純なものでないからこそ良く学べたりする。単純で分かりやすく簡単に理解できたりすることは身につけるというほどのものではなく、そのことについて知ったり分かったりしたところで自分自身がより面白いものになっていったりはしない。面白く学ぶためには、複雑なものに逃げずに向かっていかなければならないのかもしれない。

縁は円のつながり

縁というものが、円が重なり連なってひと続きになったものであるとすれば、過去の縁は自分自身がどうすることもできない運命ともいえるもので、これからの未来の縁は、さまざまな偶然の積み重ねによってできあがるストーリーだといえる。振り返ってみたときの運命に対して後悔することのないストーリーを演出していきたい。

登り始めて見える手がかり

手がかり足がかりがまったく見つからなかったのに、一旦登り始めると、あれほど見つからなかった手がかりや足がかりが、順に目の前に現れてくる。霧の中でも非常に近い目標が見えるように、ひとつひとつ進む中で、次のステップが道先を案内してくれるかのように登場する。

落としどころに落ちていく

掲げた目標に向かって進むことができるかどうかは、その目標が落としどころとなるようなものであるかどうかで決る。ものごとが落ちていくように向かうことのできる目標でなければ、みんなで進んでいくことは難しいし、逆に落ちていくように向かうことができるものであれば、みんながいつの間にか同じ目標に向かっているようになる。

いつのまにか支えるはめに

支えてもらうはずの道具や組織は都合の良い便利なものだと思っているうちに、ふと気づくと、いつの間にか、エネルギーを注ぎ込まないと維持することのできないものになっている。使わない方が、いっそのことない方が、ずっとうまく行くことに気づかないか、もしくは気づきながらも、それを無視することのできない状況になっていたりする。

どうしてその舞台を目指す?

誰しもが必ず上がらなければならない舞台というものはない。もし、目の前の舞台に上がらなければならないと信じ込んでいるとしたら、どうしてそう思ってしまったのか少しひいて観たほうがいい。もしかすると、舞台の持ち主や舞台に上げることを商売にしている人からのアドバイスを知らず知らずのうちに受けてしまっただけなのかもしれない。

次を見出すためには

実際に試したり、挑戦したり、自分でことを始めないことには、次のステップは見えない。この道の先はこうなっているとか、こうなっているはずだとか、知っ ていたり、聞いていたりしたところで、次のステップに進めるわけでもなく、次に行きたければ、次の手前までは自分で行くしかない。

2007年2月17日土曜日

ウェブが創る新しい郷土 地域情報化のすすめ 

丸田一 著
講談社現代新書1873

 地域情報化とは情報化という地域づくりであるという視点で、地域プラットフォームや地域メディアの果たす役割が述べられています。シニアSOHOを初めとして活発に地域で活動するネットワークの事例についても細かく紹介されていて、人が面白く生きていくための参考になるようなヒントが散りばめられています。家族SNSという著者自らのSNSの利用の仕方も、これからの展開を予感させるものです。不安定なWeb空間を利用して新たな地域を生むというような発想は、これからの社会のあり方を的確にイメージしたものだと思えます。Web2.0って何だと、いろいろいわれる中で、ぜひ呼んでおきたい一冊です。

2007年2月13日火曜日

引越しも楽じゃない

ココログでの更新をやめて、このブログに 引っ越そうと思いながらも、ココログにUPしたものをどうしようかと考えていたのですが、たまの落書きとして書いていた40枚の内、10枚分をとりあえず切り貼りして持ってきました。ブログの引越し作業も楽じゃなさそうです。

大げさなものから離れてみる

複雑であったり、大掛かりであったりする機械や組織などの仕組み。こうしたい、ああしたいということが、そういう大げさな仕組みがないとできないなんて思い込まないほうがいい。本当に望んでいるちょっとしたことは、自分自身がそのちょっとしたことをしさえすればできてしまう。移動すること、運ぶこと、つくることなど、中には大げさな仕組みを使わないほうがうまくいくこともたくさんある。

たくさんのものさし

自分の身の置かれている状況を知るには、ものさしをあててみればいい。でも、たまたま目の前にあるものさしや、誰かにあてがわれたものさしで、疑うことなくその測った値を信用してしまうようなことだけは、避けた方がいい。ちょっと見渡してみれば、いろんなものさしがあることに気づくから、、、物差しが違えば、物の大きさなんかも違って見えてくるから、、、

サポーターの役割

サポーターの支えは、あくまで支えで、サポーター自身がすべてを背負って立つものではない。まったく自立できないものをサポートし続けることは、まずもってできないことなんだと考えていたた方が良いかもしれない。そもそも自立できないものを支え続けることの意義があるかどうかということを、まず初めに確認したほうが良い。

決った道はない

道らしい道に見える前後のずっと後ろとずっと前には道らしい道はない。ずっと後ろはなんともしようがない過去で、ずっと前は何とでもできるかもしれない未来。どれぐらいまでが道に見えて、どこから先が薄ぼんやりとしているかは、人それぞれで、どんな道であろうと、それが自分の歩む道。

超えなきゃならないハードル

ハードルを越えて突き進んでいく、その先にゴールがある。そう思えるのは、そのハードルのある道を進むことをイメージしているからで、ハードルを越えなくても前に進んでいくことはできる。で、ハードルのない道を行くことのほうが結構大変だったりするかもしれない。どっちにしろ、必ずしも超えなければならないハードルがあるなんて思い込まないほうがいい。

一緒って何が一緒?

同じところにいたからといって、同じであるとは限らない。離れたところにいても、同じだということもある。一緒に何かする。とか、一緒に何かを目指す。とかいうことと、一緒にいる。ってことは、一致するわけではない。一緒なら一緒だなんて思い込まないほうがいい。で、そもそも、一緒じゃなくて、いろんなところで、いろんなことを考えたり、したりしていた方が、ずっと面白そうだったりする。

コントロールの心得

自分または自分たちではどうにもコントロールできないというものがある。だからといって何もかもがコントロールできないわけでもない。すべてをコントロールできるなどという誤解をすることなく、でもすべてがコントロールできないものだというように開き直ることもなく、コントロールするということに日々思い悩みながら付き合っていくしかない。

話題を追いかけても

話題を追いかけているだけでは、浮かばれない。浮かばれないどころか自分の居場所を見失い、歩いて行けるはずの道を歩くという実感すら失くしてしまう。落っこちてしまうなんていうのは錯覚で、手を離したところで何の怪我をすることもない。気づけば簡単なことなんだけど、、、

足元の様子は分からない

自分が立っているところが確かなもの、しっかりとしたものだと思いたい気持ちは分かるけれど、実際にはゆるぎないものなどなく、危うさの上にみんな立っている。なるべくそこのところを見ないようにしていることもあるけれど、いっそのこと、そういうものの上にいることを認めてしまった方が実はしっかりとした身の置き所が見えてくるのかもしれない。

額縁の中の作品

美術作品が額縁に入って展示されている。商業デザインその他のものもまた、ある種の額縁に入って存在してるのかもしれない。人もまた、立場や所属している団体という額縁に入っているのかもしれない。誰もがみんな額縁の外でこそ生きていられるのに、、、

2007年2月5日月曜日

あつぎ映像メディアフォーラム 楽しめました

浜谷修三さんのセミナーで、仕事を始められたばかりのころの映像作品を見せていただきました。
飛ばない手作りヘリコプターの製作者を対象としたドキュメンタリーですが、最後のオチもさることながら、
その主人公の語る言葉が印象的でした。
航空の工学の発達をご存知ですかというような質問に対して、大きなものが飛ぶということとは別に、
みんなが気軽に買い物に使えるようなものが飛ぶようになることが理想であるというような回答をされます。

映像製作においても、映像製作の文化が広まり、多くの人々が、自ら映像製作をして情報発信していくようなイメージと、その主人公の言葉がなんとはなしに重なりました。

事例報告やトークセッションで紹介されたり語られたことも含め、続けていけば、何かが起こってくるという予感がします。

2007年2月2日金曜日

自分のサーバが必要かも

Googleのサービスには、とても便利なものが多く、とにかく使えるものをいかに使うかという工夫をしてみて損はないと思います。携帯電話とあわせて活用すると、メモやToDoを送信してGmailで閲覧、整理するなど、面白い使い方もできそうです。が、ひとかたまりの情報があって、そのサイトを立ち上げたいと考えたとき、そういう場合には自前のサーバを持って、そこにUPした方が良さそうです。広い海での航海を続けていくには、裸一貫で泳ぐのではなく、小さくてもボートに乗って渡った方が安全です。

2007年2月1日木曜日

YouTube革命

神田敏晶 著  ソフトバンク新書029

フォークソノミー クリエイティブ・コモンズなど、映像を取り巻く世界のこれからを考える中で重要なキーワードについても理解することができ、YouTubeの登場によってマスメディアのあり方も大きく変わらざるを得ないという状況への認識を持つことができます。映像関連の今後を考える上で、ぜひ読んでおきたい一冊です。

2007年1月21日日曜日

人はなぜ太るのか

岡田正彦 岩波新書1056

とても誠実に書かれた本です。著者自らもあとがきの中で、「学術論文と同じくらい新しく、間違いがなく、役に立つ情報を、わかりやすくまとめたつもりである。特に読者に間違った知識を与えないよう、全身全霊を打ち込んだ。」と述べられています。まさに、新書本のあり方の鑑となる本です。
内容は、肥満ということについての最新の情報が紹介されていながら、分からないことは分からない、あいまいなものはあいまいなのだと、はっきり書かれています。体脂肪率の測定にあまり意味がなくBMI値を目安にしたほうがいいことなど教えてくれます。肥満、やせること、ダイエットなどに感心のある人は、ぜひ読んでおきたい一冊です。あやしげなダイエット食品に手を出したり、内容の検証が困難な情報番組の情報などに惑わされることのないようにするためにも、こういった本から正確な情報を得ておきたいものです。

あるある大事典のデータ捏造のお詫び番組

発掘あるある大事典の年明け初回の放送内容の誤りについて意図的にデータを捏造したとのお詫び番組が数分間放映されました。その説明は関西テレビのアナウンサーの方がされていましたが、最後に申し訳ございませんでしたと制作の責任者ではなく、そのアナウンサーが語られるところには、違和感を覚えました。

今後の調査がどのようになされていくのかは説明されていませんでしたが、問題を起こした制作会社の過去の仕事も検証されるべきなのでしょう。

このようなことをいろいろなブログでも書かれていそうですが、不二家の問題なども含めて、一旦「悪者」となれば、徹底して悪者扱いされていく風潮については、それはそれで、そういう風潮の中を皆が漂っているということを認識し、どのような行動をとっていくかは注意しておくべきだと思います。
それは、悪者にならないように、しっかりするという意味だけでなく、悪者扱いを安易にしないということも含めてです。

番組そのものだけでなく、CMの情報も含めて、確かな検証がなされていないか、または裏付けるデータがあってもそのようなデータが提示されていないものを、単なる印象だけを判断材料としてしまって、それに基づいて行動してしまうような、ものを考えない社会集団ができあがってしまっていることの問題を、もっと皆が認識しておかないと駄目なんだろうと強く思います。

2007年1月20日土曜日

やっぱり すごい

 気にし始めると、どんどん気になるキーワードが2つあります。

 それは、「やっぱり」と「すごい」です。

 日常会話の中でも多用されているなと一旦感じると、テレビやラジオの放送でも非常によく使われていることに気づきます。「すごい」って、どうすごいのか?「すごい」というだけでは、その中身の具体的なことが説明されていることになりません。また、「やっぱり」と言ってしまうことで、検証の有無に関わらず、話す対象のことがらが当然のことであるかのような印象を安易に形作ることができます。ほんとうは、「やっぱり」ではなく「もしかすると」をつけた方が正しいこともあるかもしれません。

 脳のトレーニングになるというようなドリル的な問題の解答を繰り返すこと以上に、日常会話の中で「やっぱり」と「すごい」を安易に用いないように心がけることが、思考力や文章力やイメージする力をアップさせることにつながるかもしれません。

2007年1月18日木曜日

あつぎ映像メディアフォーラム

 2月4日(日)の午後にあつぎ映像メディアフォーラムというイベントが開催されます。場所は、厚木商工会議所です。 詳しくは厚木市のサイトに情報が掲載されているので、そちらをご覧ください。縁あってトークセッションに参加させていただくことになりました。参加されるメンバーも多岐にわたりユニークな方々なので、映像製作にまつわる裏話などお聞きしたいと思っています。厚木近くにお住まいで、映像についてご興味のある方には、ぜひ参加していただきたいと思います。

2007年1月15日月曜日

モノ・サピエンス

岡本裕一朗 著 光文社新書283

労働力としてみなされるカラダ、臓器移植や遺伝組み換えなどから見たモノ化するヒトについて語られた先で、メディアにおいて少数者を多数者が見るという現象を捉え、使えるヒト、捨てられるヒトという使い分けなされるというような、ヒトがモノ化しているという真実に気づかせてくれます。

2007年1月14日日曜日

第9回 木造耐力壁ジャパンカップ決勝

昨年の12月3日に行われた第9回木造耐力壁ジャパンカップの決勝トーナメントの様子をまとめた動画をYouTubeにUPしました。

木造耐力壁 ジャパンカップ決勝

技術の伝え方

畑村洋太郎 講談社現代新書1870

 失敗学を提唱している著者が、ものごとを伝えるということに対して、有効な実践的手法を提案している。伝えるというよりは伝わるという意識が重要であるとの示唆は大いに参考になります。技術に限らず、広く人にものを伝えるということに関わる人、特に教育に関わる人には、これまで行ってきた方法の有効性を検討する上で大いに参考になる一冊です。

2007年1月8日月曜日

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